理由を、知った1 ページ25
気持ちの持ちようだったり、捉え方次第で強くも弱くもなる
そんなの当たり前のことだったのに、“見えない何か”に囚われ過ぎて気付き損ねていた
それを見せてくれていた彼らが、すぐ近くにいたのに
「A…お前、」
「モモさん、ちょっと下がっててもらっていい？良太郎くんも、侑斗も」
へらりとAは笑い、モモタロス達の一歩前に出る
フードの男と直接対峙する形となり、握った拳に力が入った
「＿＿もう、躊躇しない。遠慮はナシだよ」
「ははっ！俺、遠慮されてたの？」
「って言うより、相手をしたくなかった。理由もなく傷付けたくもなかったし…やっぱり、イマジンとは違うから」
人、は傷付けたくない
自分と同じ“人”を傷付けてしまったら、何かが壊れてしまうと思ったから
ただの綺麗事だと言われてしまうかもしれないけれど、そこだけは自分の中で線引きをしたかったのだ
＿＿でも、
「…アンタが“人”じゃないって言うなら。私の大切なモノを奪おうとするなら。私は全力でソレを拒否する。
＿＿それだけの、理由が見つかったから」
ニヤリ、Aが不敵に笑う
その手に現れた、彼女の“相棒”
何度か手に馴染ませるようにタクトを掌で遊ばせると、Aはゆっくりとタクトを構えた
その先では、フードの男が笑みを浮かべたまま立ち尽くしている
「……いくよ」
自分に言ったのか、相手に言ったのか
それほどにAのその言葉は、自然と口から出たモノのように聞こえた
ソレを言ったAの表情は、と確認する間もなくAの姿はその場から消える
モモタロス達が気付いたのは、弾けるような金属音が高速で移動してからだった
「…ッ、速い！」
その動きに良太郎から驚きの声が漏れる
モモタロスと侑斗はその様子を眉を顰めながら見守っていた
「アイツ…今までの動きの比じゃなくねぇか！？オイ、まさかまた…！？」
「…いや、瞳の色が変わってない所を見ると…まだ“ A”のようだ。だけど…アイツ、なんであんな動きが出来る…？」
元々、Aの戦闘での動きは無駄のないモノだった
誰かに教わったワケではなく、独学だったというから驚いたのは懐かしい記憶だ
身体の柔軟性や女性特有の滑らかな動き、そこにスピードも乗ってまるで『舞っている』ような印象を持つ
そんなAの動きが、ギアを上げたように洗練されている
より無駄のない動きは、ただの“人間”が成せるモノではないように見えた＿＿
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茉南(プロフ) - Aさん» 読んでいただきありがとうございます(^^)ラストまでどうなるか…楽しんで読んでもらえるよう頑張っていきます！亀更新ですが、これからもよろしくお願いします！ (10月24日 0時) (
レス) id: a9242dc9a9 (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - 侑斗オチだと嬉しいです！いつも楽しく読ませてもらってます！完結までがんばってください (10月23日 0時) (レス) @page34 id: f296b2ed74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉南 | 作成日時：2023年3月9日 0時
