探して、探して、見つけて3 ページ18
“酷い”
“ずるい”
“なんで”
“あり得ない”
“どうして”
色々な感情が勢いよく身体の中を巡る
よく分からない感情も混ざってるのは、きっと目の前で起こった事実に脳が対応しきれないせいだ
そんな中、やっとの事で紡いだ言葉はただの鸚鵡返しでしかなかった
「……“カミサマ”…？」
「そ、“カミサマ”」
ふふ、と目の前にいるフードの男は無邪気に笑う
余裕そうに見えてしまうのは、アイツが“カミサマ”だからなのか
分からない
分からない
でも
「＿＿ッ、」
今まで何度も
何度も何度も
負けそうな時、挫けそうな時、どうにも寂しさに押し潰れそうな時
“そんなのいない”と分かっていても縋っていたのは“カミサマ”だった
助けてくれるとは思っていなかったけれど
ただの妄想でしかなかったけれど
自分が作り出した“カミサマ”はいつだって、自分の味方だった
それが、こんな＿＿
「ッ、…！！」
「ぁ！？おいA！！」
考えるより先に身体が動いた
信じられないスピードで距離を詰め、取り出した武器は、
「＿＿ッ！！」
「「A！！」」
「…ははっ！いいねぇ！いい調子だ！！」
この場には不釣り合いな程、美しく輝く銀の大剣
それと同時に鈍く光る、Aの＿＿
「A！！我を忘れちゃダメだ！！」
良太郎が叫ぶが、ソレはAの耳には入らない
息を荒くし、瞳孔を開かせ、握る柄に込める力を強くするA
見慣れた色は鳴りを顰め、大剣と同じ色に変化していた
「おいA！聞こえてるか！！ソレは違ぇだろ！！A！！」
Aは滑らかな、無駄の無い動きでフードの男へと斬りかかる
＿＿その動きの、なんと美しいことか
手に残る感触が嫌だと、あんなにも嫌っていたハズなのに
見事なまでに洗練された動きは、もはや“芸術”のようとさえ思えた
…だからこそ、今のAには違和感しか感じない
まるで“人が変わったかのよう”なA
“制御装置”だとか“もっと凄い力が隠されてたり”だとか、あの時デンライナーで話した会話が良太郎の頭を掠める
否定したかったけど、否定しきれなかったのは
今まさに目の前で起きているコトが、原因だと本能が訴えた
「…チッ、なんだよ…！Aン中に誰かがいやがるのか！？」
「モモタロス、それ…！」
「おかしいじゃねぇかやっぱり！！Aがあんなモン使うのは！！」
そうだよ、モモタロス
やっぱり、これは“異常”だったんだ
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茉南(プロフ) - Aさん» 読んでいただきありがとうございます(^^)ラストまでどうなるか…楽しんで読んでもらえるよう頑張っていきます！亀更新ですが、これからもよろしくお願いします！ (10月24日 0時) (
レス) id: a9242dc9a9 (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - 侑斗オチだと嬉しいです！いつも楽しく読ませてもらってます！完結までがんばってください (10月23日 0時) (レス) @page34 id: f296b2ed74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉南 | 作成日時：2023年3月9日 0時
