歩いてきた道と、これからの道と6 ページ15
「……えっと…あの、皆？」
鬼の形相で睨んでくる食堂車メンバーに、Aはじりじりと攻められる
揃いも揃って怖いので、“これならばイマジンを相手にしてる方がよっぽど怖くない”とまで思ってしまったほどだ
「…ホント、この無自覚ガールにも困ったモノだわ」
「あの、」
「散々執着してきたヤツが、今更話し合いだけで済ますと本気で思ってるの？」
「う、それは」
「Aちゃんて、意外とおバカさん？」
「リュウタ辛辣！」
「事の重大さがイマイチ分かってへんみたいやなぁ」
「すみませんもう十分分かりました」
「俺様に言われちゃおしまいだな！」
「「「「それは確かに」」」」
「ンだとテメェらーーっ！！」
どのポジションで放った言葉なのか、モモタロスの言葉にウラタロス達やハナが同意すれば、当然モモタロスは怒るワケで
そうなってしまえば、お決まりのやりとりにAは呆気に取られるも明るい雰囲気にゆるりと口元を緩ませた
「＿＿と、言うわけでね？A」
モモタロス達のやり取りを微笑ましく見ていれば、同じように目尻を下げて楽しそうに見ている良太郎が隣に立つ
ニコリと優しく笑う良太郎から紡ぎ出された言葉に、Aはあんぐりと口を開けた
「しばらく、時間を飛ぶの禁止ね？A」
「良太郎くんが一番辛辣！」
絶叫もなんのその
良太郎の意思は固く、ソレが覆ることはなかった＿＿
「……で、これはなんの冗談なワケ？」
横を歩く良太郎にAが声をかければ、不思議そうに首を傾げる
さも“当然でしょう”と言わんばかりのテンションで返事が返ってきた
「え？本気だけど？」
「いやいや意味分かんないんだけど。どうしてこうなった？」
道を歩くAはショーウィンドウに視線を向ける
そこには自分であって、自分ではない姿が映し出されていた
前髪はねじりと編み込みで上げられ、ポンパドールのようにセットされている
髪にはワックスが効いていて、ロックテイストと言っても過言ではない
そしてサイドに主張するのは、赤いメッシュ
最後に目をひくのは自分の色としては見慣れない、燃えるような赤い瞳
＿＿つまり、以前ウラタロスとリュウタロスがやったように
いま自分の中にはモモタロスが入っているのだ
先ほど『時間を飛ぶのを禁止』と言われた事と一体何の関係があるの言うのか
未だ慣れない、自分の中に誰かがいる感覚にむず痒さを感じながら、Aは本日何度目かの深い溜息をついた
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茉南(プロフ) - Aさん» 読んでいただきありがとうございます(^^)ラストまでどうなるか…楽しんで読んでもらえるよう頑張っていきます！亀更新ですが、これからもよろしくお願いします！ (10月24日 0時) (
レス) id: a9242dc9a9 (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - 侑斗オチだと嬉しいです！いつも楽しく読ませてもらってます！完結までがんばってください (10月23日 0時) (レス) @page34 id: f296b2ed74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉南 | 作成日時：2023年3月9日 0時
