歩いてきた道と、これからの道と5 ページ14
流れた沈黙は思っていたより長く感じて
見えない力に導かれてるような、操られているような
そんな奇妙な感覚に陥った
「……で、どうするよ？」
その沈黙を破ったのはモモタロス
長い溜息の後、ドカリと近くの椅子へと腰を下ろした
「どうって言ったって…」
「今、どうこう出来る話じゃねぇんだろ？だったらそんなん気にしなくていいじゃねぇか」
「や、センパイ。そうは言っても…」
「だってアレだろ？Aの力を欲しがってる、あのムカつく男。アイツなら、Aのその力の事も、Aとハナクソ女が見たっつーヤツの事も…分かるんじゃねぇか？
アイツがAの所に現れねぇ限り、この話は進まねぇだろ」
モモタロスの言葉に一同はハッとお互いに顔を見やる
と、同時に全員がハァ、と溜息をついた
「これは…なんていうか」
「まさかモモにそんな事言われるなんて」
「時々、センパイって核心つくよねぇ」
「モモタロスなんて、バカしか能がないのに」
「だいぶ、俺らが焦ってたっちゅーこんやな」
「でも…確かにモモタロスの言う通り、だよね」
それぞれが思った事をそのまま口にする
そこには悪態も混ざっていたような気もする、が
「あぁ！？なんだよバカにしてンのか！？」
「ちょっ、モモさん落ち着いて！」
残念な言われように声を荒げたモモタロスだったが、すかさずAが鎮めようと間に入る
ポンポン、と優しく背中を叩きながら宥めるように口を開いた
「モモさんの言ってる事、一理あるんだよね。本質っての？アイツから逃れる事ばかりに気がいってて、そんな考えにならなかったから」
コレはただの宥める言葉ではなく、本当の事だ
あのフードの男が自分に対して異常なまでの執着を見せていた事
男の言葉から単純に推測すれば、“自分に好意があるから”と取れるのは一般的だ
とにかく離れたくて、深く考えないようにしていた
だが、もし
あの行動が、言動が、それ以外にも意味を成しているとしたら＿＿
「……一回、あのフードの男と話…した方がいいのかな」
ポツリと独り言のようにAが呟けば、それを敏感に聞き取った食堂車メンバーは瞬時に反応する
ズイ、とAに詰め寄ると、状況を把握出来ずキョトンとするAに向かって叫んだ
「「「「「「それはAが一番やっちゃいけない事だ！！」」」」」」
「えっ…えぇ！！？」
＿＿さて
この危機感のないお嬢さんにどう説教してやろうか
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茉南(プロフ) - Aさん» 読んでいただきありがとうございます(^^)ラストまでどうなるか…楽しんで読んでもらえるよう頑張っていきます！亀更新ですが、これからもよろしくお願いします！ (10月24日 0時) (
レス) id: a9242dc9a9 (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - 侑斗オチだと嬉しいです！いつも楽しく読ませてもらってます！完結までがんばってください (10月23日 0時) (レス) @page34 id: f296b2ed74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉南 | 作成日時：2023年3月9日 0時
