歩いてきた道と、これからの道と4 ページ13
いざ改めて整理してみれば、それがどれだけ異質なモノか
どれだけ奇妙なコトかを思い知った
「A、最近フードの男は？知る限りじゃ見てないけど、A個人で会ってたりする？」
「ううん…最近は全然。元々神出鬼没だけど、ここまで現れないのは初めてかな…」
侑斗が見たという、“自分”であって“自分”じゃない人物
かつて、良太郎とモモタロスが見た“自分”と同じなのだろうか
圧倒的な力で、フードの男を赤子を捻るように容易くねじ伏せた、らしい
“相当な深傷を負った”と聞いたのは随分経ってからだった、が＿＿
「現れないなら、それはそれでいいんじゃない？懸念事項が減るし」
「そやな。あっちこっちで気ぃ張るのはAの負担もえらいしなぁ」
「じゃあとりあえず、フードの男については置いとくわね。本題は…これからだもの」
さらり、とハナが書き出した文字は『銀髪、銀眼の男』
情報と呼べそうな情報はほぼない、幻覚とも言えそうな現実味のない話
だが“気のせいだ”で終わらせられない確信があるのも事実だ
「初めて見たのは… Aのカフスが壊れた日ね。後日、A単独の時にも現れた…と。A、カフスが壊れてから身体に何か不調はある？」
「うーん…特には…」
思い当たる節もなくそう答えてから、はたと気付く
いつの間にか馴染んでいるモノがひとつ、あったのだ
「A？どうしたの？」
動きを止めたAに気付いた良太郎が、不思議そうに声をかける
その声で我に返ったAは、思わず握りしめていた掌をゆっくりと開きながら口を開いた
「……アローが。負担じゃなくなってる」
「え？」
「矢の数が多いほど、その負荷が返ってくる。持久戦になっても、エネルギー切れで反動が来る。だから、長時間使えなかったんだけど…」
「いつの間か、どの問題もクリアしちゃってるって事？」
ハナの言葉に、コクンと首を縦に振る
この間の、死郎との戦いの時
沸いて出てくるイマジンにアローを撃ち込み続けていた
身体中、怪我こそ逃れられなかったがアローを持つ手、左腕にはその代償の傷を負わなかった
ソレの、意味する事は＿＿
「あのカフス…制御装置かなんかだった…んじゃない、かな…」
「制御…？なんのために」
「例えば、Aにはもっと凄い力が隠されてたり…して？」
「まさか、そんな」
“そんなハズはない”と否定してはみたけれど
誰もが、頭ではどこかソレを否定しきれなかった
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茉南(プロフ) - Aさん» 読んでいただきありがとうございます(^^)ラストまでどうなるか…楽しんで読んでもらえるよう頑張っていきます！亀更新ですが、これからもよろしくお願いします！ (10月24日 0時) (
レス) id: a9242dc9a9 (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - 侑斗オチだと嬉しいです！いつも楽しく読ませてもらってます！完結までがんばってください (10月23日 0時) (レス) @page34 id: f296b2ed74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉南 | 作成日時：2023年3月9日 0時
