歩いてきた道と、これからの道と3 ページ12
「＿＿じゃあまず、一旦情報を整理しましょ」
ペンを持つハナを中心にグルリと周りに食堂車メンバーが集まった
サラサラと文字を書きながら、ハナはそれを声に出して読み上げていく
「まず… Aがこの状況にされてしまったのが10年前。で、Aが持つ“時空を飛ぶ力”と“具現化する力”を欲してイマジンが狙ってくるようになる…と」
「あ、もう誕生日過ぎたんで正確には11年前？」
「「「「「「は！！？？」」」」」」
「え？」
キョトリと目を丸くするAにすかさずヘッドロックをかけたのはモモタロス
問答無用の勢いで絞めるモモタロスにAは慌てて叫んだ
「ちょっ、モモさんモモさん！！絞まってる絞まってる！！」
「うるせぇ！絞めてンだよ！そんな大事なこと内緒にしときやがって！」
「だってそんな事言うタイミングあった！？」
「モモ、やっちゃいなさい」
「ハナさん！？」
ハナのゴーサインに慌てたAは助けを求めるべく周囲を見渡す
だがモモタロスを止めようとはしてくれず、頼みの綱の良太郎は、とそちらに視線を向けた
「…ひぃ！！」
「A？さすがにそれは僕も庇えないかなぁ。モモタロスも言ってたけど、結構重要な事だよ？」
今までに何度か降臨した“黒い良太郎”
その相手は決まってモモタロスだったのだが、まさかそれの矛先が自分に来る日が来ようとは
普段からは想像も出来ない、とんでもない迫力にAは冷や汗が滝のように流れた
「…とは言え話が進まないわ。モモ、良太郎。後にしましょ」
「ハ、ハナさん！助け舟遅すぎませんか！！」
「あら助けなくても良かったのよ？」
「有り難き幸せ！！」
ガバリと勢いよく頭を下げるAにハナは目を丸くするも、次いで口元を緩ませると聞かせるようゆっくりと口を開いた
「…まずは誕生日を聞くでしょ？好きな物とか、嫌いな物とか…ちゃんと聞いた事なかったわね。そういうのも、全部教えて？」
＿＿消えるとか、忘れるとか
そんなのは関係なくて
ただただ、“知りたい”
長い時間を共にして、戦って、絆を深めたのだ
たわいのない話だって、どうしようもないくだらない話だって
ひとつひとつが愛おしい、大切な時間だから
「誕生日…もう過ぎた、よ？」
「過ぎてようがなんだろうが、教えてもらったら祝わない理由はないわ。盛大にやるわよ！」
今まではきっと、祝われることのなかった“その日”
忘れることができないくらい、記憶に残そうか
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茉南(プロフ) - Aさん» 読んでいただきありがとうございます(^^)ラストまでどうなるか…楽しんで読んでもらえるよう頑張っていきます！亀更新ですが、これからもよろしくお願いします！ (10月24日 0時) (
レス) id: a9242dc9a9 (このIDを非表示/違反報告)
A(プロフ) - 侑斗オチだと嬉しいです！いつも楽しく読ませてもらってます！完結までがんばってください (10月23日 0時) (レス) @page34 id: f296b2ed74 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉南 | 作成日時：2023年3月9日 0時
