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アナタに譲れないモノがあるように、私にも同じくらい譲れないモノがある
私もアナタも、“特別”なんかじゃない
「…ねぇ、ツキナさん。今でも、“私”になりたいと思う？」
沈黙が続く中、先に口を開いたのは私
私の言葉を聞いた途端、ツキナさんの表情は一変し怒りを露わにした
「私はね！？“世界最強”と謳われるこの船で、アンタのポジションになるためにここに来たの！それをポッと出のアンタに全部掻っ攫われたんだから！私が本来いるべきは“そっち側”よ！！」
“ホント、ムカつく！”と吐き捨て、ツキナさんは感情をむき出しにしながら拳で鉄格子を殴った
その荒ぶる様子と、今までのツキナさんとがどうにも繋がらなくて少しだけ感情が混乱する
初めて会った彼女は、この船には似合わないほどにふんわりとした空気を纏ってて
だけど仕事はしっかりとこなしてて、それでいて優しくて＿＿…
＿＿だけど、“その”ポジションは、彼女にとってただの通過点でしかなかったのか
あれは全て作られた、偽りの人物で
この目の前にいる、ソレとは真反対の彼女が本来の＿＿…
「……ツキナさんは、それでいいのね？」
「は？」
「過程とか、背景とか、そういうのは全部すっ飛ばして“私”になりたいのね？」
“なに言ってるの？”とツキナさんは小馬鹿にしたような表情を浮かべる
その表情に苛立ちを覚えたけど、息を吐いて気持ちを落ち着かせてから再び口を開いた
「＿＿私の仕事は、マルコ兄の補佐だよ」
「…は？」
「まずはマルコ兄の部屋に行って、提出されている書類の山をマルコ兄が捌くものと私が捌くものに分けるの。それから各書類の期限を確認して近いものから処理していく。誤字脱字、計算ミスがあったら訂正しなきゃいけないから書類は全部読んでいくよ。
ある程度終わったら、今度は隊長達から受け取らなきゃいけない報告書に一度目を通しておくの。これは確認の目はいくつあってもいいからっていうマルコ兄からの指示ね。未提出の隊長がいれば赴いて提出してもらうし、仮にそれが真っ白ならケツ引っ叩いて纏めてもらわなきゃいけないし。
…あぁ、ちなみにコレ。ナースの皆みたいにシフト制でもなんでもなく、時間区切りなんて存在しないからね。早く終わる時もあれば、真夜中まで終わらない時だってある。海賊のくせにどんなブラック企業だよってマジで思うね」
「……、え…？」
＿＿さぁ、アナタの覚悟を見せてもらおうじゃないか
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茉南(プロフ) - はるさん» 読んでいただきありがとうございます！更新を待っていただける事、とても嬉しいです(^^)のんびりし過ぎて忘れられないよう頑張っていきたいと思っています（笑）これからもよろしくお願いします！ (2月15日 11時) (
レス) @page49 id: 6c919d248d (このIDを非表示/違反報告)
はる - やば、めっちゃ最高…!!ゆっくりでいいので更新待ってます‼ (2月15日 10時) (レス) id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
茉南(プロフ) - 雨衣さん» いつもありがとうございます(^^)そうなんですよー！原作はみんないなくなってて寂しくて(T-T)彼らを今後どうするか、ある程度考えているのですが…今が楽しくて悩み中です（笑）今後も楽しんでいただけたら嬉しいです！ (12月28日 0時) (レス) id: 936b383323 (このIDを非表示/違反報告)
雨衣(プロフ) - 毎週本当楽しみにしてます！アニメではサッチもイゾウ達もらいなくなるので寂しいんですけど手のなる方へではみんないるから本当癒しになります！！今後の展開が楽しみです！ (12月27日 21時) (レス) @page44 id: ab81a6b8c3 (このIDを非表示/違反報告)
茉南(プロフ) - れなさん» 読んでいただきありがとうございます！文章を褒めていただき、昇天しそうです…。ちまちま書き進めていますので、のんびり待っていただけると嬉しいです(^^)これからもよろしくお願いします！ (12月19日 23時) (レス) id: a9242dc9a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉南 | 作成日時：2023年3月3日 11時
