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確信した
勝った
私のモノだ
ふるふると手が震えるのは恐怖からじゃない
勝利への喜びだ
「………？」
振動に気付いたのは、その時だった
震えているのは私の手だけではない
何が、と意識を外に向けたのと、その振動の元が何処かであるかに気付いたのは同時だった
＿＿エース隊長の、手、が…震えてる？
横にいるエース隊長へと顔を向けてみれば、そこにはもう片方の手で自身の顔を覆う姿があった
「…エース、隊長…？」
何事か、と思うと同時に、それは言葉として紡ぎ出されていた
この後は、“大丈夫だったか”とか“よく頑張ったな”だとか、私を労うような言葉が出てくると予測していたのに
＿＿何故、この男はこの場面でこんなに笑う…？
「…いや…ワリ、ちょっと…堪えきれなかった…」
「は…？」
「ホント、怖ぇよなぁ。いやマジで尊敬するわ。そうやって…“生きて”きたんだよな」
ひゅっ、と喉が鳴る
瞬時に変わった、エース隊長の纏う空気
こうも一瞬にして何度も空気を変えられる人間を、今まで見た事がない
脳内では初めてと言っても過言ではないくらい、けたたましい警告音が響き渡っている
「え、エース隊長！あの…「黙れ」
地を這うような低い声
びくりと思わず肩を震わせると、エース隊長に向けていた視線を無意識に逸らす
逸らしてしまった視線を元に戻した瞬間、後悔した
＿＿見るんじゃなかった、と
「＿＿ッ、ぁ…」
向かってくるモノ全てを射殺せるのでは、と思えるほど冷たい視線
それが、自分へと向けられていたのだ
ソレが何を意味するか、なんて事が分からないほど私は馬鹿ではない
それは、つまり＿＿
「まさかとは思ってたけど…ホント、女ってぇ生き物は恐ろしいと思うぜ。私利私欲でここまでやれるんだもんな。俺には理解できねぇよ」
“えげつねぇな”と言われたのはいつだったか
たった数時間前の話なのに、あの時の感情と今は全く違う
ヤバい
ヤバい
早く、なにか、言わなきゃ
「………エース、たい、ちょ」
「喋るなって言っただろ？俺いま、これでもすげぇ我慢してンの。次なんか喋ってみろよ、お前の腹に風穴空けてやる」
「！！」
バッと慌てて自分の口を両手で覆う
＿＿手が、足が、身体が、恐怖で震える
こんな体験は、初めてだった
こんなにも、人の体温は低くなるのかと
こんなにも、人の眼力というものは鋭くなるのかと
こんなにも、“海賊”は恐ろしいモノなのかと＿＿…
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茉南(プロフ) - はるさん» 読んでいただきありがとうございます！更新を待っていただける事、とても嬉しいです(^^)のんびりし過ぎて忘れられないよう頑張っていきたいと思っています（笑）これからもよろしくお願いします！ (2月15日 11時) (
レス) @page49 id: 6c919d248d (このIDを非表示/違反報告)
はる - やば、めっちゃ最高…!!ゆっくりでいいので更新待ってます‼ (2月15日 10時) (レス) id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
茉南(プロフ) - 雨衣さん» いつもありがとうございます(^^)そうなんですよー！原作はみんないなくなってて寂しくて(T-T)彼らを今後どうするか、ある程度考えているのですが…今が楽しくて悩み中です（笑）今後も楽しんでいただけたら嬉しいです！ (12月28日 0時) (レス) id: 936b383323 (このIDを非表示/違反報告)
雨衣(プロフ) - 毎週本当楽しみにしてます！アニメではサッチもイゾウ達もらいなくなるので寂しいんですけど手のなる方へではみんないるから本当癒しになります！！今後の展開が楽しみです！ (12月27日 21時) (レス) @page44 id: ab81a6b8c3 (このIDを非表示/違反報告)
茉南(プロフ) - れなさん» 読んでいただきありがとうございます！文章を褒めていただき、昇天しそうです…。ちまちま書き進めていますので、のんびり待っていただけると嬉しいです(^^)これからもよろしくお願いします！ (12月19日 23時) (レス) id: a9242dc9a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉南 | 作成日時：2023年3月3日 11時
