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『……なぁ、ここまでやっちまって…大丈夫なんスか…？さすがにやりすぎじゃ…』
さっきの勢いは一体どこへ無くしてしまったのか
打って変わって勢いをなくしたこの男に、沸々と怒りが込み上げる
「…は？お前、何言ってんだ？」
「いや…この女がいなくなったら、気付く奴は絶対いるだろ？隊長連中だって、全員がすれ違ってるワケじゃねぇし…バレるのも時間の問題、だと…思、」
男が言い終わるか否か
そのタイミングで周囲に鈍い音が響く
両手は男の胸ぐらを掴み、そのまま力任せに壁へと押し付けていた
「ッ、！」
「“バレるのも時間の問題”だから、なに？だからこの計画を中止しようとでも言いたいの？」
「それ、は」
「今ならまだ、引き返せるとでも？」
「ッ！」
「ふふ…残念」
グッと手に力を込めれば男の首が絞まったのか苦しそうなうめき声が漏れた
そのままギリギリと絞めあげながら、グイッと顔を近づける
そのまま微笑めば、男は苦しみながらも困惑の瞳を向けてきた
「アナタはもう、この計画の片棒を担いだ。分かってる？
＿＿アナタはもう、進むしか道はないの」
ひどく甘い声とは裏腹に、内心は腑が煮えくり返りそうだった
ギリギリで怖気付くなんて、馬鹿な男だ
隊長を、船長を、“家族”を裏切ったこの男に残されている道はもうひとつしかないのに
その言葉に、恐怖で真っ青になった男はどうやら全てを悟ったらしい
絞めあげている手から足掻こうとしていた男の腕の力が抜け、ダラリと落ちる
＿＿ここまでは“鞭”だ
「…イイ子ね。理解してくれたみたいで良かったわ。ほら、ご褒美をあげる…」
そう言って手の力を緩めると酸素を求めて男は咳き込む
何度か大きく呼吸を繰り返したところですかさずその唇に自身のを重ねた
ゆっくりと舐め上げれば男はビクリと反応し、何度も繰り返せばあっという間に虜になる
＿＿これが、“飴”
恐怖で人は支配できない
じっくりと時間をかけて懐に入り、陶酔させる
オチない男はいなかった
周りから、じっくりじっくり攻めていく
使い分けとタイミングを見計らい、手駒に育て上げていく
“恐怖”からの甘い蜜は、上等でしょう？
「……は…ッ、」
「この先は、この樽を捨ててから…ね？」
耳元でそっと囁けば、コクリと頷かれるその首
口角が上がるのが自分でもよく分かった
「……実行は、3時間後の夜更け。くれぐれも、周りには気をつけなさい」
計画完遂まで、あと＿＿…
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茉南(プロフ) - はるさん» 読んでいただきありがとうございます！更新を待っていただける事、とても嬉しいです(^^)のんびりし過ぎて忘れられないよう頑張っていきたいと思っています（笑）これからもよろしくお願いします！ (2月15日 11時) (
レス) @page49 id: 6c919d248d (このIDを非表示/違反報告)
はる - やば、めっちゃ最高…!!ゆっくりでいいので更新待ってます‼ (2月15日 10時) (レス) id: 41084e4d77 (このIDを非表示/違反報告)
茉南(プロフ) - 雨衣さん» いつもありがとうございます(^^)そうなんですよー！原作はみんないなくなってて寂しくて(T-T)彼らを今後どうするか、ある程度考えているのですが…今が楽しくて悩み中です（笑）今後も楽しんでいただけたら嬉しいです！ (12月28日 0時) (レス) id: 936b383323 (このIDを非表示/違反報告)
雨衣(プロフ) - 毎週本当楽しみにしてます！アニメではサッチもイゾウ達もらいなくなるので寂しいんですけど手のなる方へではみんないるから本当癒しになります！！今後の展開が楽しみです！ (12月27日 21時) (レス) @page44 id: ab81a6b8c3 (このIDを非表示/違反報告)
茉南(プロフ) - れなさん» 読んでいただきありがとうございます！文章を褒めていただき、昇天しそうです…。ちまちま書き進めていますので、のんびり待っていただけると嬉しいです(^^)これからもよろしくお願いします！ (12月19日 23時) (レス) id: a9242dc9a9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：茉南 | 作成日時：2023年3月3日 11時
