新時代のヒーロー《ワンピース×ヒロアカ》 (ページ45)

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44話ページ45

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ゴ「ウタッ!使ってはいけない、それは!!」

ゴードンは必死に訴えかけるが、

ウタはゴードンと視線を合わせようともせず、

聖堂の外に出るとまたどこかへ飛び去って行った。

ゴ「ウターーーーーーーー!!」

ゴードンの叫び声が、響き渡る。

ウタの姿が見えなくなる頃、

白い生き物が、ひょこひょこと聖堂の隅から歩いてきた。

小さくなったクロノだ。

ゴードンとウタの会話をしっかり聞いていたクロノは、

ク「キェエエエ…………」

と困って呟く。

緑谷と爆豪と轟、

そして、死柄木、黒霧、トガ、スピナー、オーバーホール、通形、天喰、波動は、

街を抜けてエレジアの港へとやって来た。

ヒ「海は広いですね〜。大きいですね〜。

でも、ヒーローどころか誰もいませんよ〜」

目の前に広がる大海原を、トガは眩しそうに見まわす。

港には、船はもちろん、

商船や漁船なども一艘も停まっていない。

観客達が乗ってきたはずの船すら、

どこにも見当たらなかった。

轟「俺たちが乗っていた船もねぇ」

緑「八百万さんの家から借りてきた、サニー号が!!」

緑谷達は八百万の家から借りてきた、

サウザント・サニー号を探して回っていると、

どこからか

「サニー………」

と猫のような鳴き声が聞こえてきた。

ふと下を見ると、小さな生き物がよじよじと、

海から港に登ってこようとしている。

？｢サニ、サニ、サニ、サニ」

よいしょ、よいしょと港に上がった生き物は、

緑谷達に気づくと、

抱っこを求めるように両手をパッと広げて

？「サニー!」

と叫んだ。

緑「え、えぇぇぇ!?」

轟「お前、さ、サニー号か!?」

緑谷と轟は口があんぐりと開いた。

顔の周りに広がった鬣がひまわりのようにも見える、

丸い目の生き物。

随分と小さくなってしまったが、

サウザント・サニー号の船首像にそっくりだ。

通「これも彼女の個性のせいかな」

波「へ〜めっちゃ可愛い!」

ヒ「可愛いね〜!」

天「もう………頭がパニックだ………」

天喰は頭を抱えた。どうやらウタの個性で、

クロノと同じようにサニーまで、

小さく可愛くされてしまったらしい。

オーバーホールはため息交じりに、水平線を見やった。

どうやらウタの個性には、

想像を超えたカラクリが潜んでいるようだ。