16.美味しいコーヒー ページ17
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「なんか、いいことあった？」
カフェタイムが終わり、お客さんの流れも落ち着いてきた頃、急に西畑先輩が聞いてきた。
「…………え？なんですか急に笑」
「いやいや、顔に出てるねんって笑
……………さてはお主、男か？？？」
ニヤニヤしながら見てくる先輩。
「もうなんなんですか笑 なんもないですよ笑」
"ぜーーーったい嘘や、なんか隠してるやろ。ほら、お兄さんに言ってみ？"
なんて詰め寄ってくるし、どうにかしてくれ、なんて思っていた矢先
「よっすー」
「……あ、幼馴染くんや」
「西畑くんまっさんとおる時は小島って言ってくれるやないですか笑笑」
珍しく私のバイト先に遊びに来た健
「………こんにちは〜」
と佐野くん。
「お、はじめましてくんやん。小島の後輩？」
「そうっす、佐野って言って、まっさんとも仲ええっすよ」
「佐野くんね。正門とも仲良いんや。もしかしてドラムの子？」
「あー、はい、そうです！正門くんと仲良いんですね〜！世間狭！笑 よろしくお願いします」
なんて、早速打ち明ける西畑先輩と佐野くん。
なんか身近な人が急に繋がる感じにドキドキしていると、
「つーかA、お前が呼んだんやから席案内せえ」
と健につっこまれる。
「あ、ごめん、空いてるから好きな席でいいよ…」
「雑！笑 クチコミに悪評書いたるぞ笑笑」
「それはやめて笑」
"んー、じゃあこの席にどうぞ"
と職権を乱用して中からでも様子が見えやすい席に案内する。
「てかAが呼んだん？」
と西畑先輩が言うと
「Aが佐野を誘ったんすよ」
「……はい、コーヒー美味しいからって」
「………へぇ？笑」
「コーヒー好きみたいだから、良かったらと思って」
どうにか誤魔化したいところに"すみませーん！"と丁度お客さんから呼ばれたので席を離れる。
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作者名：#puppy | 作成日時：2021年6月23日 23時
