狼に一目惚れした話。 (ページ13)

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12話ページ13

真波side

ハグをした日から俺はAちゃんを前にするとドキドキが止まらなくなる。
元々積極的な方じゃないし、そもそも恋というものをしたことがないので女の子にあんなふうに触れるなんて初めての事だった。
でも部活を辞めて欲しくなくて、思わずとった行動があれだった。

でもAちゃんはというと……あの日から何事も無かったかのように接してくれている。可愛いからそういう事も沢山経験してるのかなぁ。なんか悔しい。

＊＊＊

福富｢…６番真波！｣

真波｢はいっ！！｣

辺りがざわつく。まぁそうだよねぇ、俺1年だし。出れなかった3年生とかから嫌味言われそう…。
早く坂登りたいなー。

福富｢東堂A、今日からインハイメンバー達のサポートを頼む｣

私｢はいっ！頑張ります！！｣

えっ？！？！
Aちゃんがずっと見ててくれるなら俺、どんなにきつい練習も乗り越えられそう。

私｢真波くん凄いね！1年生同士インハイまで頑張ろうね！！｣ニコッ

あぁ、またこの笑顔だ。Aちゃんの笑顔を見たら心が落ち着く。(まぁドキドキはしてるんだけどね)

真波｢うん、頑張ろうね。｣

荒北｢なァに喋ってんだ真波ィ、さっさと練習行くぞ！Aチャンもタイムよろしくな！｣

真波、私｢｢はい！！｣｣

真波｢さっそく怒鳴られちゃっ、、｣

まただ。またあの時の目だ。全身で求めてた時の目だ。もしかしてあの時Aちゃんが見てたのって……｡