■: ページ12
...
「ごめんね?何も用意してあげられなくて。」
少し遅めの朝食を取りながら、サンタ役の俺は自ら謝り自爆する。
「ううん。いいの。だって...、」
「ん?どした?」
もうずいぶんと持ち慣れてくれた青色の箸は、今日もしっかり慧くんの指と絡まっている。
...持ち方、上手になったな。
「...やっぱいい。...なんでもない」
睫毛を下げてご飯を食べる慧くんの心の中は、きっとショックで呆れているのかな。
思い返してみれば、俺は慧くんと出会ってからのこの4ヶ月、何をしてあげられただろう。
「...やまだの目玉焼き、はんじゅくだ。」
黄身がトロトロと溢れてきて、白い絨毯を汚していく。
俺はあの日、思ったんだ。
ダンボールの中で凍えてしまいそうだった小さな命を、表情の出せない真っ白な心を、
俺の手で、温めてあげたいと。
1356人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
龍晴(プロフ) - 本当に、素敵な作品ありがとうございました。これからも、頑張ってください! (2018年10月18日 18時) (レス) id: 09f81ce775 (このIDを非表示/違反報告)
JUMPLOVE - とても心温まる作品だと思いました!今後も頑張ってください!!!!!! (2018年8月24日 1時) (レス) id: f4e667ae46 (このIDを非表示/違反報告)
フェアラーが跳びます(プロフ) - 感動しました! 他の作品も頑張ってください。 (2018年3月28日 11時) (レス) id: 8f4ea0c48a (このIDを非表示/違反報告)
nanami?(プロフ) - とても素敵な作品です!続きが読んで見たいです。 (2018年3月23日 15時) (レス) id: 6d821c8069 (このIDを非表示/違反報告)
名無し11746号(プロフ) - 未来が見てみたいです! とてもステキな作品ですね! (2018年3月17日 19時) (レス) id: 514045eef7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆりあ | 作成日時:2016年11月22日 21時