夏色なみだ【kota × kei】

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＃ゆうり









侑李「ここが、今日から宏太くんのお部屋だよ」




4階の小児病棟




侑李「あと、同い年の子がいるから。男の子だよ。
仲良くしてあげてね」




僕の言葉にこくんと首を落とす宏太くんの顔色は、


数日前運ばれてきた時とは大分回復しているようにも見える。




小児科の大部屋は、4人のことが多い。


だけど、事情があって人が苦手な子とか、親から特別な申し出がある場合には個室や、2人部屋もある。


今回は、智先生の指示で同い年の男の子がいる2人部屋に宏太くんを連れてきた。



キョロキョロと周りを見回す宏太くんを空いているベッドに座らせ、


僕はかがんで口を開いた。









·






コンコン、




「…ちーちゃん、」


侑李「え、なに、どうしたの」




少し話をしてリラックスさせてあげようと思っていたら、


壁を叩く音がした。


振り向くと、同期の岡本圭人が




圭人「櫻井先生がね、ちーちゃんに話があるって」


侑李「そうなの？わざわざありがと。…でもなんで、僕に？」




僕の担当をしてくれるのは智先生で、櫻井先生は圭人の担当なのに。


なんて疑問を抱くも、分刻みでスケジュールをつくる櫻井先生のこと


ちょっとでも遅れたら今後に影響がでる。




侑李「宏太くん、あとでまたくるからね」

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