■: ページ29
side*大貴
涼介「ん、……はっ、げほッ」
大貴「ゆっくりな〜。ちゃんと吸えてるからね。」
マスクを口に当てながら、一生懸命息を吸う山田に声を掛ける。
点滴の刺さっていない方の手を取ると、爪がくい込むほど強く握りこんでいた。
雄也「有岡くん、マスク買ってきたから一応付けて。」
大貴「お、さんきゅー高木。」
あぁ、そういや看護師さん薬入れるって言ってたな。やっぱりインフルだったのか。
涼介「んーっ……」
大貴「危ない危ない。大丈夫だから心配すんな?」
点滴の管を気にする様子もなく、伝染しちゃ駄目と俺の手をどかそうとする山田。
おかげで噴射される薬を吸えず、空気の変化に咳き込んでしまった。
涼介「ん〜〜っ、だ……けほっ、!」
大貴「いいから呼吸に集中して?」
ゼロゼロと胸を鳴らす山田に焦って、俺もちょっと強めに言ってしまって。
またも瞳を潤わせる山田に、開いている方の手でゆっくり胸を摩ると段々落ち着いていった。
.
先生『よし、もう一回音聴きますね〜。』
涼介「ん……」
薬の吸入を終え、もう一度先生に来てもらうと今度は聴診器がすんなり服の中に滑り込む。
……あれ、
先生『疲れちゃったかな?……よし、きれいになった。熱下がって3日くらいは注意してあげてくださいね。点滴終わったら帰っていいですよ〜。』
大貴「ぁ、ありがとうございました……。」
さっきはあんなにグズっていたのに、今じゃ意識が朦朧としているのか、目も一点を見つめたまま反応が薄い。
先生『熱が高いからね。栄養とってしっかり睡眠とってもらえば大丈夫ですよ。』
点滴入って気が抜けちゃったかな、と笑う先生。
それから少し経つと看護師さんが針を抜きに来てくれて、完全に眠った山田を高木がおんぶすると家まで送り届けた。
1536人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「Hey!Say!JUMP」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆりあ(プロフ) - JUMPLOVEさん» 大変遅くなってしまい申し訳ありません(;_;)また更新を再開致しましたので、ぜひご覧下さい…! (2021年6月1日 21時) (レス) id: 551d67bbc3 (このIDを非表示/違反報告)
JUMPLOVE - 久しぶりに山田さんの病系を読もうと思ったら、またまたゆりあさんが素晴らしいお話を…!!だいぶ遅くなってしまいましたが、イケメン兄貴・有岡さんとツンデレ・山田さんにやられました…もうほっぺゆるゆるです!!笑 次のお話も楽しみに待ってます!( ´∀`) (2021年3月29日 0時) (レス) id: 8ab2b29f53 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - JUMPLOVEさん» ありがとうございます…!!病系以外のこともお褒めいただいて光栄です(;;) 私の書くありやまちゃんを「大好き」と言っていただけるなんて…うぅ、これからも頑張ります(;;) (2021年2月8日 11時) (レス) id: 551d67bbc3 (このIDを非表示/違反報告)
JUMPLOVE - これ以上有岡さんがイケメン兄貴への道を進んでしまったら私は正気でお話を読める自信がありません(めちゃくちゃ褒めてます)。ゆりあさんの書く有岡さんが大好きなんです…!!これからもっと進化するのかと考えたらもうワクワクが止まりません!!(´∀`=) (2021年1月30日 17時) (レス) id: 8ab2b29f53 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - にゃんこさん» ありがとうございます……!頑張ります(;_;) (2021年1月19日 23時) (レス) id: 551d67bbc3 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆりあ | 作成日時:2021年1月8日 21時