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side*大貴
『…はぁっ…、くっ………』
その人は、まだ暑さの残るこの季節
ダボダボのパーカーを着て、マスクをして、そのくせ汗はだらだらで。
こんな状態を見たら、誰だってすぐに具合の悪い人だと気づくだろう。
大貴「…!ちょっと、ねぇ…!」
焦る俺の様子など目に入っていないのか、本人はただ苦しそうに息をしていた。
息を吸うたびに上がる肩と胸を押さえる手、マスクをしていても顔色は真っ青だとわかる。
咄嗟に救急車を呼ばなきゃとスマホを取り出すと…
大貴「え、どうして…」
冷たくなってしまっている手で、俺の腕を掴み、首を振って拒否した。
『…っ、だいじょぶ……なんで……っ!』
掴まれた腕に力が伝わって、反射的に俺も力を込めると、
あろうことかその人はヨロヨロと立ち上がり、ご丁寧にも会釈をした……ように見えただけで
大貴「あ、え……ちょっと!?」
ガンッ!と鈍い音とともに、俺の体は固い鉄のドアへと押し付けられ、
俺に被さるようにしている彼は、脱力していて、ついに目を閉じてしまった。
大貴「……。」
…どーすんだよこれ。
なんて思いながらまじまじと彼を見ていると、
ガバリと開いたパーカーから見える胸元は、あの日酒に酔った伊野ちゃんみたいに真っ赤で……
その真ん中で揺れる赤色の宝石に、思わず目が離せなかった。
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ゆりあ(プロフ) - 華さん» コメントありがとうございます(´;ω;`) 読み返していただいていたなんて恐縮です……!受験生なので更新はゆっくりペースになってしまうかと思いますが、楽しく書かせていただきます!! (2020年6月28日 19時) (レス) id: 551d67bbc3 (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - コメント失礼します!今日たまたまこの作品を見返させてもらってたので、更新がとっても嬉しかったです!ついコメントしちゃいましたっ笑笑 このお話大好きです!更新楽しみにしているので、無理なさらずに頑張ってください! (2020年6月27日 21時) (レス) id: 40d9b2d054 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - JUMPLOVEさん» コメントありがとうございます(;_;)正直あまり自信が無かったのですが、にやけて頂けたみたいで良かったです……!!暫くまだまだ続きますので、これからもお隣さんライフをお楽しみください〜! (2020年4月19日 20時) (レス) id: 551d67bbc3 (このIDを非表示/違反報告)
JUMPLOVE - あ……これはニヤニヤしてしまうやつだ…と気づいたのが遅すぎました。だって気づいた時にはもうゆっるゆるだったんですもん← いつもこうなってます。ゆりあさんのお話を読むとお決まりです() お隣さんライフ最高です!!(`・ω・´)b (2020年4月19日 0時) (レス) id: e3c5443f13 (このIDを非表示/違反報告)
KannaK(プロフ) - いえいえ!全然大丈夫です! (2020年1月11日 8時) (レス) id: 677bcbe69e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆりあ | 作成日時:2019年10月14日 18時