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side*涼介
裕翔「どーしたー?不安になった?」
ちょうど信号が赤になり、運転を止めた裕翔。
涼介「っ……」
裕翔「やま……?」
そんな真っ直ぐな目で見られると、ミラー越しでさえ目を逸らしたくなる。
涼介「やっぱ、いい……」
裕翔「……そっか」
再び車が動き出し、静かになる車内。
おそるおそるミラーを見上げてみると、さっきと変わらない顔の裕翔で。
とくん、と鳴った心臓を服の上から握りしめ、目を閉じた。
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____
裕翔「部屋まで行くよ?」
涼介「いい。一人で行ける」
裕翔「でもやっぱ心配だし部屋まで……」
涼介「大丈夫だって。おやすみ」
強引にドアを閉め、車から離れた。
裕翔が何か言っていた気がするけど、振り返るに振り返れない。
部屋の前で一瞬だけ振り返ると、車はアパートの前に止まったままで。
……誰もいない部屋に、ガコン、と扉が閉まる音が響いて
壁に体を寄りかけ、靴を脱ぐ。
涼介「っはぁ……!」
ベッドに倒れ込んで、疲れきった身体を捨てた。
その勢いで舞う埃。軋む音。
ロングコートのポケットに入れているスマホが鳴り、メールを開く。
中島裕翔あったかくして寝なね
しばらくすると、車の遠ざかっていく音が聞こえた。
涼介「……」
そのまま何人かのメッセージに目を通す。
……隣に住む彼から「気にしないで」とメッセージがきていた。
多分だけど、もう大ちゃんは部屋にいる。
申し訳ないと思いながらも、既読を付ける気にもなれず
やっぱり断ってよかったと、詰まった息を吐いた。
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ゆりあ(プロフ) - 華さん» コメントありがとうございます(´;ω;`) 読み返していただいていたなんて恐縮です……!受験生なので更新はゆっくりペースになってしまうかと思いますが、楽しく書かせていただきます!! (2020年6月28日 19時) (レス) id: 551d67bbc3 (このIDを非表示/違反報告)
華(プロフ) - コメント失礼します!今日たまたまこの作品を見返させてもらってたので、更新がとっても嬉しかったです!ついコメントしちゃいましたっ笑笑 このお話大好きです!更新楽しみにしているので、無理なさらずに頑張ってください! (2020年6月27日 21時) (レス) id: 40d9b2d054 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - JUMPLOVEさん» コメントありがとうございます(;_;)正直あまり自信が無かったのですが、にやけて頂けたみたいで良かったです……!!暫くまだまだ続きますので、これからもお隣さんライフをお楽しみください〜! (2020年4月19日 20時) (レス) id: 551d67bbc3 (このIDを非表示/違反報告)
JUMPLOVE - あ……これはニヤニヤしてしまうやつだ…と気づいたのが遅すぎました。だって気づいた時にはもうゆっるゆるだったんですもん← いつもこうなってます。ゆりあさんのお話を読むとお決まりです() お隣さんライフ最高です!!(`・ω・´)b (2020年4月19日 0時) (レス) id: e3c5443f13 (このIDを非表示/違反報告)
KannaK(プロフ) - いえいえ!全然大丈夫です! (2020年1月11日 8時) (レス) id: 677bcbe69e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆりあ | 作成日時:2019年10月14日 18時