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side*涼介









涼介「んーんっ……んー、やだっ……」




今自分に向けられている針が、……点滴が、怖くて仕方ないのに


逃げなきゃって思うのに、体は全然動いてくれなくて。




涼介「だい…ちゃ…」




唯一少しだけ動かせた指先で、大ちゃんの手を掴もうとする。


早く、早くこっちに来て。手を握ってほしい。


大丈夫だよって笑ってほしい……




大貴「え?…あぁ……ん、大丈夫大丈夫」




大ちゃんは一瞬、ほんの一瞬だけ戸惑ったような顔になったけど


近くまで来て、俺の手を両手でぎゅっと握ってくれた。









·









涼介「…んっ……」


大貴「…起きた?」


涼介「ぁ……っだいちゃん…」




大ちゃんを見つけたのと同時に、まだ病院であることを自覚すると


さっきの記憶が蘇ってきて、血の気が引く感じがした。


自分の腕を見るとすでに点滴は抜かれていて、貼られたシールには少しだけ血が滲んでいた。




大貴「うん、よく眠れてたよ。もう帰っていいって」




目をこすりながら体を起こす大ちゃんの肩に、


ブランケットが掛けられているのを見てしまうと……




涼介「……先に帰ってもよかったのに…」


大貴「なんでそーいうことになんの?」




繋いでいたはずの左手はスマホを開き、気だるげにいじる大ちゃんは呆れたように笑った。




大貴「マネージャーが今来てくれてるから。すぐ帰るぞ。……受付で取り替えてもらえば大丈夫だよ」




滲んだ血が服につかないか気にしていると、漏れたところをティッシュで拭いてくれる。


自分で体を起こし、立ち上がろうとすると腕を掴まれ、背中に乗せられた。




大貴「金はもう払ったし、薬も貰ってあるから大丈夫。……インフルだったよ」


涼介「……。」




よいしょ、と俺を背負い直し、


部屋を出る前にフードを被せられた。

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ゆりあ(プロフ) - ももたさん» リクエストありがとうございます。今回は質問箱で募集していたのですが........インフルのお話はすでに頂いているものがあるので、そちらと繋げさせていただきます.......! (2019年9月16日 22時) (レス) id: 551d67bbc3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - だぁゆ ぅさん» 把握です!応援ありがとうございます! (2019年9月16日 22時) (レス) id: 551d67bbc3 (このIDを非表示/違反報告)
ももた(プロフ) - リクエストです。山田くんが高熱を出して、大ちゃんが病院に連れていきインフルの検査をして結果、インフルだったというのでお願いします。ちなみに!山田くんは病院が嫌いという設定で出来ますか? (2019年9月7日 23時) (レス) id: 2f4d81a89f (このIDを非表示/違反報告)
だぁゆ ぅ(プロフ) - ゆりあさん» 元はなりんかです! ありやまっていいですよね() いえいえ!これからも頑張ってください! (2019年9月7日 17時) (レス) id: 487b9b0d9a (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - はなりんかさん» 良かったです笑 思いっきりありやまさせます!!!← ありがとうございます! (2019年8月24日 10時) (レス) id: 551d67bbc3 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆりあ | 作成日時:2018年7月21日 20時

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