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side*光
宏太「あ、あのさぁ…っ!」
ベッドサイドのパイプ椅子
背もたれに腰を浮かせて座り、拳は握って膝の上に乗せる。
宏太「俺、お前に…」
意をけして大股で入ったものの、
椅子を軋ませ俯く耳は真っ赤で
宏太「わるいこと、した……」
広くて薄い胸板が、
きゅうっと縮こまる様を見ると、
光「ぷくくっ」
どうしても、堪えることは不可能なんだ。
宏太「わっ、笑うな!バカ…」
バッと顔を上げたら、
頬に斜線が入ったように照れてて、可笑しくてまた笑ってしまう。
涼介「…ひかるくん、笑いすぎ……」
ヒーヒー言いながら目を細めると、モゴモゴとこもった声を出す山田
知念が、くしゃりと髪を撫でた。
侑李「マスク、取ってもらお」
ナースコールを押すと年配の看護師さんが来て、
変な気配りもせず朗らかに酸素マスクを外してくれた。
.
いのちゃんが「喉乾いたー」なんて言って、薮を連れ出してからすぐ
酸素マスクが雲るのに、少しの安心感を抱いていた俺は病室のソファにどっかり座っていた。
不安と後悔に泣きじゃくるメンバーがいたり、手を握るメンバーもいたり、反応は様々。
医者から言われた言葉に驚くと、「え、聞いてないんですか?」だって。笑っちゃうよ。
大貴「めーをさーませっ」
裕翔「ええ、大ちゃんそれ魔法?」
とりあえず大丈夫だってことが分かれば、案外冷静なやつも多い。
まあ、俺もそのうちの1人なわけで
侑李「あっ、涼介!」
少し幼げな声がそう言うと、皆がベッドを囲み、なんか皆で涙ぐんでた。
それでも、白い顔した山田が微笑むと、安心しきった体がズンと椅子に持たれた。
涼介「……ごめん」
…ったく。第一声がそれなんて
必死でエースを演じて倒れたくせに、ベッドの上でまでカッコつけるなよ。
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M - どうやったら『お隣さん ar×ym』見れますか? (2022年3月19日 18時) (レス) id: 3da430cefd (このIDを非表示/違反報告)
イケボな紳士といちご。(プロフ) - ゆりあさん» よろしくお願いします!楽しみにしています! (2018年3月11日 9時) (レス) id: 5632987c7a (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - 鰹節さん» お返事ありがとうございます!書かせていただきますね(*˙˘˙) (2018年3月11日 8時) (レス) id: 551d67bbc3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - ( ^ω^ )さん» お返事ありがとうございます!書かせていただきますね(*˙˘˙) (2018年3月11日 8時) (レス) id: 551d67bbc3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - イケボな紳士といちご。さん» お返事ありがとうございます!書かせていただきますね(*˙˘˙) (2018年3月11日 8時) (レス) id: 551d67bbc3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆりあ | 作成日時:2016年5月5日 14時