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side*大貴
翌朝
隣でもぞもぞと動く何かが当たって目が覚めた
大貴「…」
寝起きでちょっと寝ぼけてるけど
やっぱ、寝顔って最強だよな。
大貴「…うっしゃ、やるか」
寝室に山田を残し、俺はふんっと気合を入れる
誕生日に、高木に貰ったエプロン。
正直まだ2、3回しか使ってないけど、まずは形から入る。
きゅっとエプロンを結んで、前髪をヘアゴムで縛った。
大貴「卵…オムライス!…あぁ」
冷蔵庫の中を見ながら、1人で格闘中
最近オムライス練習したから、卵がいっぱい余っている。
でもな…
朝からオムライスってわけにもいかないし、第一まだ熱下がってないかもだし
やっぱり…
大貴「これっすよね」
ひとり言をつぶやいて、棚から俺が取り出したのは小さな土鍋
そこに、ご飯と卵をいれて温める。
大貴「できた!」
完成!
"光くん特製誰でも簡単卵がゆ!"
前に、俺が風邪ひいた時に光くんが作ってくれて、教えて貰ってた。
ガチャ
大貴「山田ー、起きれる?」
涼介「……んー…」
ちょっと唸っただけで、パチっと開いた大きな目。
その目が俺を捉えると、わっと声を漏らし飛び起きた。
涼介「大ちゃんだ」
大貴「ふふ。おはよ」
なんで自分を起こしに来るのが、遅刻常習犯の俺なのか
なんで俺んちのベッドで寝ているのか
きっと山田の脳内はそんな感じ。
大貴「覚えてないの?…昨日、お前熱あって」
涼介「ちょっと、やめてよ恥ずかしいから」
何を今更!
同じベッドで共に肩を寄せ合い寝た仲じゃないか!
涼介「やっ、その……昨日は、さ」
大貴「んー?」
涼介「…ありがと。話、聞いてくれて」
大貴「そんな……いつでも聞くよ」
なんだ、そんなことで
自分の気持ちを相手に伝えることが、こんなにも難しいなんて。
相手の気持ちを知りたくてもしれない気持ちが、こんなにも苦しいなんて。
心の内を話してくれた気持ちが、こんなにも嬉しいなんて。
涼介「ふふっ」
大貴「あ。卵がゆ作った!食べる?」
そう言い、忘れかけていた土鍋をベッドサイドのテーブルに置く
涼介「…あー…し…て」
大貴「ん?」
涼介「っ…あーん、して?」
っ!
耳を真っ赤に染めて俯き、小声で言う山田
なになに、今日は甘えたさんですか?
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M - どうやったら『お隣さん ar×ym』見れますか? (2022年3月19日 18時) (レス) id: 3da430cefd (このIDを非表示/違反報告)
イケボな紳士といちご。(プロフ) - ゆりあさん» よろしくお願いします!楽しみにしています! (2018年3月11日 9時) (レス) id: 5632987c7a (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - 鰹節さん» お返事ありがとうございます!書かせていただきますね(*˙˘˙) (2018年3月11日 8時) (レス) id: 551d67bbc3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - ( ^ω^ )さん» お返事ありがとうございます!書かせていただきますね(*˙˘˙) (2018年3月11日 8時) (レス) id: 551d67bbc3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - イケボな紳士といちご。さん» お返事ありがとうございます!書かせていただきますね(*˙˘˙) (2018年3月11日 8時) (レス) id: 551d67bbc3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆりあ | 作成日時:2016年5月5日 14時