トモスアカリ3 (ページ22)

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21話　ともりside ページ22

しばらくして広のお母さんの声が聞こえた

広母「広ーっ！！！」

広「お母さん？」

広母「惚れた女を守んのが男の仕事だよ！！しっかりやんな！」

広「うん！最後まで頑張る！」

次に聞こえたのは真理衣のお母さんの声だった

真理衣母「真理衣〜！真理衣ーっ！お腹すいてないーっ？」

真理衣「大丈夫ーっ！食料はちゃんと買い込んであるから！」

真理衣母「流石真理衣、用意周到な子！ともりちゃんもいるのーっ？」

ともり「真理衣のお母様ー！お久しぶりです！」

真理衣母「あら〜！！真理衣と一緒に頑張ってちょうだーい！！」

ともり「ありがとうございます！頑張りますっ！」

少し外が静かになって、私たちは戦闘準備をし始めた。廊下で声を潜めて待機していると、真理衣が「来る」と言ったからみんな戦闘態勢に入った

あかり「いくよ！」

先崎「…くれぐれも、乱暴な真似はやめてください」

「承知してます」

真理衣「いけ！！」

さっきよりも大人たちの人数が増えて私たちの方が圧倒的に不利だった。先崎先生の「お前たち逃げろ！」という声が聞こえて、武器も底を尽きてしまった

真理衣「…っ…全員撤退！！」

私たちがいなくなったことでバリケードが一気に壊された。そのまま入国管理局の服を着たおじさんが崩しながら入ってくるものだから、みんな悲鳴をあげた

そのまま武器がないと勘違いしたおじさんたちはゆっくり近づいてきたから、準備していた網を落としてひっかけた

「「タオを離せ！」」「やめてよ！！」「離せ！」

安心したのも一瞬で、一気におじさんたちがタオを捕まえにきた

ともり「タオ逃げて！！」

真理衣「逃げてっ！！」

でもタオは捕まってしまって、私たちも通れないようにタオと引き離された

「「「タオ！！」」」「「離して！！」」

余りに暴れたからか、1人の屈強なおじさんが広を腕だけで上に持ち上げて掲げた

ハガネ「子供たちに手を出すな！！！」

後ろからハガネの声が聞こえて、静かになった。さっきの屈強なおじさんも慎重に広を下ろした