トモスアカリ3 (ページ16)

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15話　ともりside ページ16

純「先生、それどういうこと？」

ハガネ「タオはあともう少しでセラヴィナに国外退去させられる。多分もう二度とみんなと会えないと思う。だから転校してきても、わざとそっぽ向いてたの

みんなと仲良くなれば、つらくて悲しい思いをしなきゃいけないから」

れもん「…じゃあ、タオは私たちのこと恨んでなんか無かったの？」

ハガネ「…うん」

せり「ほんとは友達になりたかったの？」

ハガネ「多分ね。…先生ね、タオの気持ち、分からなくもないの。でも本当に悲しいのはみんなとの思い出がなんにも残らないことだと思う」

―――

その頃私、タオ、愛梨の3人はグラウンドにいた

荷物の入ったランドセルを置いて、花壇の中に手を入れて何かを探していた

するとタオが何かを手に取った。それはタオが1度屋上から投げ捨てた紙だったらしい

ともり「見つかってよかったね」

愛梨「うん、」

その紙を大事そうに見つめるタオを少し離れたところから愛梨と見て微笑んでいた

するとまた裏門のところにおじさんたちが集まってきた

「不法滞在者は、日本から出ていけー！」

「「出ていけー！」」

「セラヴィナに今すぐ帰せー！」

「「帰せー！」」

ともり「また来てる…」

するとタオは立ち上がって門の方に少し歩いていったから愛梨と駆け寄った

「日本から…「あの子だよ！」」

また叫ぼうとしたおじさんを横にいたおばさんが止めた。今日は門がまだ開いてる時間だからよく見えるんだろう

「あの子よ、あの子！」

「あっ！みなさん行きますよ！…不法滞在者は日本から出ていけー！」

「「出ていけー！」」

「セラヴィナに今すぐ帰せー！」

「帰せー！」

おじさんたちを睨みつけるタオを見た愛梨はタオの手を握った。だから私も愛梨と握っていない方の手を取って微笑んだ

すると校舎の方からクラスのみんなが、あかりを先頭に走ってきておじさんたちの目の前で止まった

あかり「あんたたち！うちらのタオに何すんだよ！」

優介「うぜーんだよ！お前ら！」

れもん「タオは万引きなんかしてないんだから！」

祐一郎「これ以上付きまとったら許さねーぞ！」

「「そーだ！そーだ！」」

「「かーえーれ！かーえーれ！かーえーれ！」」

クラス人数分の帰れコールを聞いておじさんたちは帰っていった