初仕事ってだけで緊張の塊 ページ47
「ベッ…ド…………?」
朝起きて早々に自分の寝相を心配する羽目になったが、なんとか朝に起きれたようだ。
時計は七あたりを指している。
…一回昼まで寝てたらどんな反応されるか見てみたいな……。
そんなことを思いながら、身支度を進める。
さて、どこへ行こうか、と考え始めた時、ノックの音が聞こえてきた。
「えっ、これ……俺に?」
ノックの主だった大先生がくれたのは、小さな折りたたみナイフ。
「そ。流石に使い方はゾムさんが教えてくれるやろ」
僕銃専やし、と小声で呟く大先生。
(…………うん?ちょっと待てよ……?)
「大先生、もしかして、もしかしてですけど……俺はまた三キロとは名ばかりの無限長距離走をするんすか…?」
ゾムさんが教えてくれる、つまりそれは、俺が教えて貰っているだけで、訓練に付き合うということだろう。
俺が、軍人の、しかもあのゾムさんの訓練…!?
絶ッッッ対死ぬやつ。はいこれ確死演出オツカレサマデシタ。
あれ…?それより、使い方って……まさか…。
「ゾムさんなら大丈夫やと思うで。飯行く?」
「行きます」
(…まさかね…。…あ、この流れはまずい気が……)
食堂ではまたも和食を頼み、米のありがたみを噛みしめる。
大先生は例の任務のために禁煙中らしく、何度も食堂内の喫煙所を恨めしそうに睨みつけていた。
(めちゃくちゃ吸いたいんだな……)
「…Aくん。多分合間を縫ってエミさんが世話焼きに来るやろうけど、一つだけ絶対忘れんでほしい事があんねん」
「え、なんですか?」
呪い生成botだった大先生は一転、普段通りに言った。
大先生は「絶対やで?」と更に念押しして続ける。
「任務で僕とはぐれてもうても、堂々としといてや。会場にはゾムさんもおるんやし」
「……ヘマしたらすみません…」
「えっ、いや…あかん…この子逆効果なタイプやったんか……」
大先生はそう言いながら胸ポケットに手を伸ばす。
「チッ」
(……禁煙って恐ろしいな…)
再び呪い生成botに戻った大先生の話を聞きながら、のんびり朝食を食べる。
ここのご飯は美味しすぎるから本当俺にレシピをくれてもいいと思う。
絶対持ち帰って家でも食べる。
ゾムさんの話を思い出し、訓練かぁ、長距離走したくねぇなぁ、なんて思っていると、ふとシャオロンさんの話を思い出す。
あの時、負けられない戦いがうんたらって言われたけど……勝てたのかなあ。
今度聞いてみよう…。味噌汁うま……。
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Lento(プロフ) - 南無南無さん» ひぇ…!ありがとうございます……!まだまだ続きますので、お楽しみ下さい♪(カメ) (2020年3月5日 12時) (レス) id: 109e7882d5 (このIDを非表示/違反報告)
南無南無(プロフ) - めっちゃおもろいやんけぇ…!もっと早くに知っていたら…くそう!無念!! (2020年2月25日 22時) (レス) id: e2dd911ff4 (このIDを非表示/違反報告)
Lento(プロフ) - 琴律さん» 全然大丈夫ですよw!めちゃめちゃ応援ありがとうございます!続きもよろしくお願いします♪(カメ) (2020年2月10日 19時) (レス) id: 109e7882d5 (このIDを非表示/違反報告)
琴律(プロフ) - すみません!!ほんまにすみません!!間違って低評価してしまいました!!!ほんまにすみません!!そんなこと一ミリも思っておりません!!応援してます!!もうめっちゃおu(( (2020年2月10日 18時) (レス) id: b4e402c9aa (このIDを非表示/違反報告)
Lento(プロフ) - 抹茶さん» コメント、応援ありがとうございます!続きもお楽しみください(≧∇≦)♪(カメ) (2020年2月10日 18時) (レス) id: 109e7882d5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Lento & こい x他1人 | 作成日時:2019年11月4日 21時