検索窓
今日:2 hit、昨日:4 hit、合計:242,677 hit

第十話 ページ12

あたりはすっかり明るくなり、太陽が町を照らしている中……



三つ編みを揺らす一人の人間が、畑を耕しているおじさんに話しかけていた。





貴方「おじさ〜ん、申し訳ないんだけどさー

あそこにある籠とわらに竹を少しわけてくれないか?」



「そりァ構わねぇけど……、籠は穴が空いてるぞ?」





不思議そうな顔でAを見るおじさんに、平然とした顔で「貰えるならなんでもいいさ、金は払う」と言い出すA。


さすがに子供から金を貰うのが気が引けるし、籠もボロボロだから「金はいらねぇよ」と言うが……





貴方「いいから有難く受け取れ!!少ない小銭だけどッ!!」


「ッッギャア゙ア゙ッ!?なんっつー力だお前ェエエ工!!」





Aは強引におじさんの手を掴み、小銭をバシィッ!!と渡す。


Aはスッキリしたのか、いい笑顔で籠とわらに竹を片手で持って手を振った。


そんなAにおじさんは……苦笑いをするしかなかった。






*






少し山の方に行き、小さな洞窟に着くと、Aはしゃがみ込みながら中を覗く。





貴方「炭治郎〜、禰豆子〜」


炭治「……ムー」


貴方「炭治郎……?ん?禰豆子はどうしたんだ??」




胡座をかいて待っていた炭治郎は、ゆっくりと立ち上がりAの裾を引っ張った。


そのまま洞窟の中に入ると、自分で掘ったのか……穴に埋まって顔をしかめている禰豆子の姿があった。




貴方「よっぽど日に当たりたくないんだな……


……ん?だが炭治郎は?禰豆子みたいにモグラにならなくても平気なのか?」


炭治「んーんー!」



炭治郎は急にAの周りを小走りで歩き回ったかと思うと、突然洞窟から出て両手を広げた。


まるで「俺は平気だぞ!!」と言っているかのようだ。



貴方「は、はぁっ!?い、いやいやいやもどっ!!戻れ炭治郎!!ポケ〇ンの様に俺の元へ!!

お前は平気かもしれないが俺は怖くて生きてる心地がしないぞ!?」


炭治「ムー!!フガフガ……!!」


貴方「いいやダメだ!禰豆子も炭治郎も俺が背負っていくッ!!」



人間だった頃より少し(?)幼くなった炭治郎に驚きつつも、洞窟の中に戻るように言い聞かせる。


それでもずっと太陽の下で「ムンムン!」と拗ねる炭治郎……。




貴方「ほ、ほんとに大丈夫……なのか……??」

炭治「んー!」





禰豆「……ム〜」



Aの言葉に微笑んで頷く炭治郎に、それを"羨ましい"と密かに思った禰豆子であった。

【1位記念】キメツ学園→←第九話



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (284 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
578人がお気に入り
設定タグ:鬼滅の刃 , アニメ沿い , 転生   
作品ジャンル:ファンタジー
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

もこ(プロフ) - 初コメ失礼しますね!私逆ハー大好物なので嬉しいです!鬼滅の刃のキャラ全員推しなので嬉しいです!更新頑張ってくださいね! (2023年4月14日 21時) (レス) id: 3b02df20c8 (このIDを非表示/違反報告)
アツナ(プロフ) - ひゃくまるさん» 許可もらった!!嬉しいです!!ありがとうございます!頑張ります!!(`・ω・´) (2019年8月25日 10時) (レス) id: 42ca496839 (このIDを非表示/違反報告)
ひゃくまる(プロフ) - ありがとうございます!ぜひぜひ、使って下さい!もうすぐ続編なんですね、楽しみです(* ̄∇ ̄*) (2019年8月25日 9時) (レス) id: 057beedb8c (このIDを非表示/違反報告)
アツナ(プロフ) - 上手すぎて目眩がッ!!ありがとです!(興奮)もうすぐ続編なので、使わせてくださいッ! (2019年8月25日 2時) (レス) id: 42ca496839 (このIDを非表示/違反報告)
ひゃくまる(プロフ) - http://uranai.nosv.org/img/user/data/2/9/d/29de397f5bb1d59cf9a14e1c54b4764a.pngできましたので貼っときます!作者さんイラスト上手いので気に入るかわかりませんが(^-^; (2019年8月24日 18時) (レス) id: 057beedb8c (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:ユキ | 作成日時:2019年8月13日 3時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。