アイデンティティ4 (ページ27)

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１７５話ページ27

「…地球の未来…ねぇ…」

「サッカーで地球を救えるなら…俺たちのサッカーが希望になるのなら…！行くしかないよ宇宙へ！！」

その言や良し。神童は我が意を得たりとうなづく。剣城も皮肉っぽく笑いながらもキャプテンの決意に同意する。だが、その他のメンバーたちは……？

「ここで俺がなんとかなるさって言ってもきっと皆の不安は無くならないとおもう…でも俺は皆と一緒に何とかする道を探したい！」

まだ不安いっぱいの表情を浮かべる仲間たちに、キャプテンもいつもの根拠なき激励の言葉「なんとかなるさ」は言わない。でもみんなと一緒に何とかする道を探したいと正直に言うキャプテンの言葉は、仲間たちの心に深く響いた。

「…お前達に求められるのは勝利し続ける事だけだ！」

「しかし、たったこれだけのメンバーで地球を救えと言うのですか！」

「…いや、これだけでは無い」

「では、補充メンバーがいると？」

「そっ、それって…」

そこにドアを開けて入ってくる人物。それはあの円堂
だった。この登場の仕方からして、補充メンバーとは円堂のことかと思い込むキャプテン…私も一瞬そう思った…だがそうではなかった。円堂は笑ってそれを否定して、補充メンバーを紹介する。おそらく監督の指示に従って円堂が探して来たのだろう。

「…私は市川座名九郎と申します」

礼儀正しく直立不動になったその人物は入室するにあたって見た目に能わず、これ以上ないほど丁寧な言葉遣いで挨拶する。

「市川…座名九郎…？」

「はい、皆様と共にサッカーをやらせて頂くことになりましたどうぞよろしくお願い致します。」

「あれ？どっかでみたことあるような…？」