アイデンティティ4 (ページ12)

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１６０話ページ12

"大丈夫！渡辺さんならきっとシュート打てるって俺は信じてるよ！！"

"いつも通り、普段通りのお前らしい最高のプレーをすれば大丈夫だ"

"何かあった時のカバーはこの俺に任せろ！！"

"安心しろ！ゴールはもう1点もやらん！"

"そんなに焦らなくても大丈夫ですよ、99.9パーセントの確率で必殺技は完成しますから"

「(そうか…そうだった…のか)」

そんなに悩まなくても、必死に足掻いても、辿り着けない私には届く事のない、何ならかの原因があると思っていた。

だけど、そんなの、もう、大丈夫だよ、何も悩まなくても、何も焦らなくてもいい、"私らしい"プレイをすればいいのだから、なんて言ったって私は大天才役者…渡辺A何だから！！！

「ふふ…ふふふ…面白いなぁ…さあ、始めよう素敵なミラクルマジカルショータイムを！！」

私はみんなの期待を背負い、ゴールの方へとギラギラと目を向けた

「…チッ、何奴も此奴も血相変えてギラギラしやがって…あーあ、つまんなぁーい帰るで的場」

「ええっ！？最後まで見ていかないんですか！？」

「…私はどん底の闇の絶望に満ち足りた人間が見たいんや、あんな希望に満ち溢れた人間なんかもう要らへんわそれに…もう結果は分かりきっとるしなぁ？」

「ちょ、ちょっと待ってくださいよぉー！！」