初恋は実らなくても (ページ3)

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寂しくないのページ3

デビュー前日以降、綿谷から連絡が来ることは無い。まぁ、正門によると元気にやってるみたいやし、直接会う時は喋ってたけど文面で交流することはほぼ無かったからこの状況は当たり前なのかもしれへん。

流「大ちゃんなんでむくれてんの〜」
大「むくれてへんよ。」
流「なぁ、このわたちゃん可愛ない？」

前髪をまとめあげた綿谷が画面に映っている。今日綿谷から送られてきたらしい。別に、可愛くもなんともない。

大「流星は綿谷と連絡とってんの？」
流「そりゃ、…え、音信不通なん？」
大「別に、連絡取ろうと思えばいつでも取れるし。」

ピコン、と鳴った通知に目を向けると、正門から「わたちゃん、大吾が狼煙来るの楽しみやって。」なんてメッセージ。みんなして綿谷、綿谷って。大好きな先輩に連絡ひとつ寄越さない奴のどこがいいんだ。なんて、子供みたいに怒ってしまう自分が情けなくて、項垂れてしまった。

大「はぁ……」
流「どうしたん？殴られたん？」
大「いや殴られるか！w」

綿谷、お前からのメッセージずっと待ってんねんけど、そんなこと伝えたらかっこ悪いかな。