【アナタシア】ツンデレ日記。【まりん】

看病* ページ15

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今日はなんだか調子がすぐれない。



体はだるいし頭はボーッとするし…。
何より熱っぽい。




体温計を脇に挟むと、案の定３８℃の数字。



『風邪ひいた…』


そう実感すると、体がやけに重く感じた。


(…今日って予定あったっけ)


慌ててスマホのスケジュールを見ると、今日は完全にオフの日。


『よかった…』



ほっとすると全身の力が抜ける。


そのまま私は意識を手放した。



＿＿＿＿＿＿＿＿



目を覚ますと見慣れた薄いクリーム色の天井。


右手に温もりを感じてそちらを見ると、そこには呆れた顔のまりんがいる。




「朝起きたら彼女が倒れてるとか心臓に悪すぎ」


『ん…ごめん』


「風邪？」


『みたい…あーだるい』


「…バカは風邪ひかんって言うのにな」


『私はバカじゃないからねー』


繋がれた右手。低い彼の体温が気持ちいい。

私はその手を頬に擦り付けた。


「くすぐったいわ」


そう言いながらも仕方なさそうに笑うまりん。


(…かっこいい)


そんな彼をひどく愛おしく思ってしまうのは、風邪をひいているからなんだろうか。

どちらにせよ、風邪をひくと人間は弱くなるらしい。


だから、




『…まりん、すき』



私はそんなことを言ってしまったんだと思う。

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