デレ ページ1
＊＊
目を開けると見慣れた薄いクリーム色の天井が見える。
隣には確かなあたたかさと、彼の温もり。
私の腕に彼の長めの前髪がかかってくすぐったい。
それを静かに払うと、彼もくすぐったかったのかモゾモゾと動いた。
(…女子か)
萌え袖で顔を覆いながら寝る彼を見て思う。
規則正しい呼吸をする彼を起こさないように、そっとベットを抜け出した。
そして私は朝食をつくる。
彼の好きな卵焼きもうまくできた頃、彼が起き出してくる音が聞こえた。
『まりん、朝だよ』
眠そうに目をこすりながら起き出してくるまりん。
彼は席に座ってもなお眠そうに目をこすっていた。
そんなまりんの前に料理を並べ、私は手をあわせる。しかしまりんはそんな私を見て不満そうに眉を寄せた。
「起きてすぐ食べろとか鬼畜やわ」
『早く起きなかったまりんがわるい』
そういう私だけど、実はまりんが気持ちよさそうに寝ているところを邪魔したくないっていうのは秘密にしておこう、なんて思う。
「普通朝はもうちょっとゆっくりしたいやん」
『今日は撮影あるんでしょ』
しばらくまりんを見つめると堪忍したのか、彼は渋々手を合わせた。
『いただきます』
「…いただきます」
食べる前は散々文句を言ってたくせに、食べ始めると黙々と箸を進めるまりん。
結局全部完食して、食器まで下げてくれる。
(…ツンデレ)
でもそんな彼が愛おしい。
お皿を洗おうとすると、まりんが私の背後に回ったのがわかった。
『準備しないの？』
振り返りながらそう問うと、彼は顔を伏せて小さく一言。
「…ごちそうさま。美味しかった」
遠慮がちに腰に回された手。
後ろ抱きのようになっているのをいいことに、私は緩むほおを隠さない。
(…デレもいいかも)
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 146人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
cfDbg4VRAsnucMY(プロフ) - まりんくんかっこよすぎる更新楽しみにしてますリクエストは不倫ドッキリ(弟と)して欲しいです (2018年9月14日 16時) (
レス) id: 7462f02827 (このIDを非表示/違反報告)
わっふるくりーむ(プロフ) - まりんくんの小説少ないのでいつも楽しみにしてます！リクエストさせていただきたいのですが、まりんくんにめちゃくちゃデレてほしいです…！余裕があればよろしくお願いします〜！ (2018年9月8日 15時) (レス) id: f1fb733784 (このIDを非表示/違反報告)
Love*(プロフ) - みるくかふぇさん» 了解です！少しお待ちください！ (2018年8月12日 20時) (レス) id: 974225f52b (このIDを非表示/違反報告)
みるくかふぇ - ありがとうございます！リクエストで失敗作少女一緒に踊ってみたいです。（２１７ちゃんと一緒に踊った奴です）細かくてすみません！ (2018年8月12日 19時) (レス) id: b0138ef4d6 (このIDを非表示/違反報告)
Love*(プロフ) - みるくかふぇさん» コメントありがとうございます！リクエストもちろん受け付けていますよ！ (2018年8月12日 17時) (レス) id: 974225f52b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Love* | 作成日時：2018年6月8日 21時
