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煙幕の中から出てきたのは__
「千晶さん、行動不能」
気を失ってぐったりしているAちゃんをお姫様抱っこしているかっちゃんだった
その左頬には少し赤みがさしているように見えた
《爆豪ーー!結局お前か!俺の推し全員負けていくんだけど!どうなってんだ!》
《知らねえよ》
《あ″ー…よって決勝は轟 対 爆豪に決定だ!》
「千晶いけると思ったんだけどなー!惜しー!」
「やっぱ才能マン爆豪には勝てねーってことなんかねー」
「あの時の狼ちゃんはAちゃんだったのね」
でもかっちゃんの完全勝利だったわけじゃない
とどめの時こそ余裕だったけど行動の端々に焦りが見えた
「だが、最初から最後まで余裕をもってやっていなかった。最後の足掻きである殴りを避けれていなかったのが、その証拠だ」
常闇くんが言ったその一言で周りが一瞬で静まる
「確かに……爆豪くんなら避けそう」
「かっちゃん煙の中から出てきた時ふてくされてた感じだったから、実際悔しかったのかも」
「なんにせよ凄い試合だったわ、ケロ」
Aちゃんのことでざわついている席から静かに離れて本人の元へ向かう
途中でかっちゃんとすれ違ったけど無言で睨まれただけだった
コンコン
「失礼しまーす……」
「ああ、あんたか。あの子ならそこのベッドだよ」
カーテンをそっと開けると白いシーツに黒髪を広げて寝ているAちゃんがいた
ゆっくり近寄って、額を隠すように巻かれている包帯をそっと撫でる
「あんたら二人して無茶するんだから、まったく!」
「……すみません」
見える範囲だけでもほとんど包帯に覆われているAちゃんの体に僕は顔をしかめた
「うわっ!」
ふと、Aちゃんの顔を見るといつの間にか起きていたようで僕の方をじーっと見ていた
「お疲れ様Aちゃん、凄い試合だったね!」
そう言うと花が咲いたような笑顔を見せるAちゃん
それにつられて僕の頬も緩む
「決勝、見にいかなくていいの?」
か細い声で僕に聞いてくる
「Aちゃんが行けそうなら一緒に見に行こうか」
「私優先でいいんですか?」
「もちろん、最優先事項です」
僕が少し冗談めかして言えば
「うれしいですね、とっても
そう言って貰えてすごく幸せです」
優しく微笑んで僕にかえしてくれた
結局決勝戦は見れなかったけど、後から二人でVTRを見ようと約束した
表彰式のため、二人でふらふらしながら保健室から出た
ラッキーアイテム
革ベルト
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした!
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fur(プロフ) - 紅葉さん» 意図してました!見た目オールバックの想像だったんでこの名前がええやろ!と思い名前お借りしてます!コメントありがとうございます! (2018年5月28日 8時) (レス) id: 0a0c33e614 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - ってあれ?やっぱ意図してましたかこれ笑笑!コメント2回目ですすみません! (2018年5月27日 23時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
紅葉(プロフ) - 夢主ちゃんのお父さんの名前が『千晶直巳』てびっくりしました!意図してましたか?なんて!私の好きなキャラの名前なんです!!漢字までドンピシャ笑笑!!この作品、大好きです!狼くんが特に好き(`・ω・´)!応援してます! (2018年5月27日 23時) (レス) id: 7ac5223945 (このIDを非表示/違反報告)
fur(プロフ) - 花さん» わかりました!ハゲないように気をつけます!続編でもよろしくお願いしますね! (2017年11月5日 11時) (レス) id: 3fbc8eae31 (このIDを非表示/違反報告)
花 - お返事ありがとうございます!そろそろ続編に行きそうですね!楽しみにしています!あと、ストレスが溜まるとハゲちゃうかも知れないので気を付けて下さい! (2017年11月4日 21時) (レス) id: caf3a54302 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:fur | 作成日時:2017年6月24日 22時