君と歩く未来

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でも俺が就職して、山田も芸能事務所に入ったけど俳優としての仕事が全然なくて..
　

少しずつその関係性が変わっていった







　









「ただいま.....あぁ〜...疲れた...」


　







慣れないことばかりで仕事覚えるだけでも大変なのに、気遣ってミスして先輩に怒られて


せっかく就職できたのに...


あんなに喜んでたのが遠い昔みたいだ
　



　




もう辞めてしまいたい




　









ピンポーン





「はーい」




出るとベロベロに酔っ払った山田がいた




「こんばんは〜。大ちゃんの顔見たくなっちゃってさ」




「..........どうぞ」



「お邪魔しまーす♪」





入ってすぐソファに横になる山田


テーブルの上にお水を置くと手首を掴まれて

引っ張られてそのままキスされた

強いアルコールの匂いが鼻をつく





「だめだって...明日も仕事だし...」



「いいじゃん。せっかく来たのに」



「はぁ〜...お前は気楽でいいよな...

俺なんか一日中歩き回って疲れてんだよ

一生懸命やってんのに全然上手くいかねーし

上司には怒られて....


もう嫌だ...」







　






「ふ〜ん

そんなに嫌なら辞めたらいいのに」






　



「.........」









　







静かに...亀裂は入り始めてた










　







　



「お会計お願いします」


「5200円になります」


「じゃあこれで」



カードを置くとピッと音がしてレシートを渡された



あっ...チャージしとかなきゃ...


　





「ごめんいっつも...ごちそうさまです」



「うん...」







山田はよく俳優仲間と飲みに行く


見栄っ張りだから後輩と行くときは全部出すみたいで...

だから俺と行くときは俺が全部出す

まぁ...俺の方が稼いでるからいいんだけどさ







スマホを開くと...自然と山田の知り合いのインスタをチェックするようになった

また飲みにいってる...


俳優仲間に囲まれて楽しそうに写ってるあいつにイライラする



前に一緒に連れていってくれたことがあったけど、
芝居論に熱くなる人達の輪に入れなかったから
あれ以来理由をつけて断ってる



　





「はぁーもぉー！！」


　







コソコソこんなことやってる自分が




1番嫌なんだけどね












　

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