鈍感な君を好きになった話2(inar)

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「大ちゃーん！大ちゃんいるなら返事してー！」



　



　
吹雪は止んだようだけど





こんなに探しても全然見つからない
　



もしかして
もっと下の方まで落ちたのか

　



目の前の崖の下を覗くと大きな川が流れてる



よし、行ってみよう...
　

絶対に見つけるから！！




意を決して崖を降りようとすると








　
　

　







「だめだよ....いのちゃん」






　
その声に振り向くと



　





「そこを降りたら

もう帰れなくなるから.....」















姿は見えないけど





大ちゃんの声？







「大ちゃん！？無事なの？？」


　





「うん。俺は大丈夫」







「どこにいるの？ちゃんと出てきてよ」







無事なら良かったけど、姿を見るまで安心できない





　







「俺のことより今は自分の心配しろ！」





「へ？」






「今死にかけてるのはいのちゃんの方だよ。」








「........は？」






「あの崖降りたら

本当に死んじゃうとこだったよ」




「え....そうなの？」





「うん」




「マジか...

だって早く見つけないとって思ったら...」




「ふふっ、自分の命より俺が大事なの？」




「それは....考える暇なかったって言うか...」





　





「まだ気付かない？」








「......？」









「いのちゃんにとって俺は


どんな存在？」






　



「大ちゃんは....」



　



俺にとって....











　







　







　









目を開けるとクリーム色の見慣れない天井




....ここ...どこだろ....












「いのちゃん！！！！」




　






呼ばれた方を見ると




　







両目を腫らした大ちゃんが立ってた





　


「大ちゃん..


良かったぁ〜。無事で」



　







安心して手を伸ばすと







「......んで」



「.....？」








「なんで俺のことばっかり！！


ばかじゃねーの！！！！」
　






そう言って泣き出した





　

「ごめん...俺が変なこと言ったから」

　


女の子とキスしたなんて...







「違うよ！！そんな話じゃない！！

いのちゃんもうちょっとで死んじゃうとこだったんだよ！！

もし発見が遅れてたら...うっ..ううっ」





泣きながら抱きついてきた大ちゃん





　




　









　

あぁ




そっか....俺...

　






　






　









　









「俺、大ちゃんが好き」

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