鈍感な君を好きになった話2(inar)

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arside









「俺も...



女の子とキスしたよ」



　


　





「えっ...」








　



急に言われて


　





頭の中が真っ白になった








　


いのちゃんが....女の子と....キス...？





　


　

「大ちゃんと練習しといて良かったよ
全然緊張もしなくて自然にできたし」




　



嬉しそうにそんなこと言ってくる君
　


　









いのちゃんがキス...


　






　



「......そうなんだ」




　

　




それだけ言うのが精一杯で


それ以上言葉が出てこなかった



　








上に着いても気まずいままで







いのちゃんの顔も見れなくて



先に滑り出した






　





2人で滑ろうなんて言うんじゃなかった



いのちゃんが誰かとキスしたなんて知りたくなかった

　
　

その子のこと...どう思って....
　






　






「なんだよ...



なんだよもう！！いのちゃんのばか！！


うわぁっ！！！」




　




イライラして無理に体捻ったからすごい転け方して頭打った





　


「いって〜...」



　

後頭部がヒリヒリしてる....脳揺れた
　






起き上がる気力もない







もう嫌だ....帰りたい
　








　


「あれっ帽子...」

　





暫くそうしていて帽子がないことに気付いた



周辺を見渡してもない




どこにとんでった？？



　

まさか下に落ちてないよな..

コースの端の赤いコーンが並んでる下を覗いてみると

　


だいぶ下の方に黒い塊が見える



　
「....うわ...最悪.....」




あんなの絶対取れないじゃん..
　

　


「はぁー....」

　


　


諦めて滑っていくと中級コースと交わってる地点があった





　
間違ったことにしてこっち行こ...
　



そこから中級コースを滑っていくと小さな休憩所があった。

さっき転んだので体中痛いし少しだけ休憩することにした。




　
　


扉を開けるとコーヒーの匂いが漂う



あったけ〜
　


俺の他にお客さんは一人だけ

　
BGMも古い洋楽でなんだか落ち着く雰囲気




いい穴場を見つけて落ちてた気持ちが少しだけ上がってきた




　

　


「コーラってありますか？」


「コーラはないなぁ笑

オレンジジュースならあるよ」



「じゃあオレンジジュースください」



　

ジュースを持って窓際の席に座る

　
　
窓の外は一面の雪
　



雪景色を見ながら暖かい部屋の中で飲むオレンジジュースは格別に美味かった








もうずっとここにいたいな...

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