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「やっぱり俺私服でいっかな〜...」
「いいからいいから♪」
浴衣を着させられてなぜか髪まで巻かれてる俺.....
なんでこうなった⁉
今日は花火大会だからバイトが終わってそのままやまだの家に迎えにきた。
チャイムを押すと浴衣を着たやまだが出てきた
「おぉ〜！気合い入ってんな〜」
イケメンは何着ても似合うなぁとか思ってたら....
「いのおちゃん！入って入って♪」
「えっ早く行かねーと電車混むぞ〜」
しぶしぶ入るとやまだのお母さんが俺に浴衣をあててきた
「えっ⁉」
「サイズ大丈夫そうね♪すぐ着付けするから〜お父さんのだけど」
「や...俺はもうこのままで...」
っていう俺の意見は無視され...,
着せ替えられてやまだの妹に髪を巻かれて今に至る。
「かわいい〜‼‼‼」
「.........」
やまだとお母さんと妹が声を揃えて言ってくる。俺は着せ替え人形か‼
その前に男だから‼
「いのおちゃんヤバイよ！めっちゃ似合ってる！父さんの浴衣と思えない‼」
「ど、どーも...」
やまだが興奮して言ってくる
褒められて悪い気はしないけど...
恥ずかしい...
そんなソワソワした気持ちのまま電車に乗り込む。
電車はもう満員だ
「いのおちゃん俺から離れないでね」
見えない位置で手をギュッと握られてドキドキする
駅に着くと人がどっと降りて自然と手が離れた
「せっかく着付けてもらったけど、今ので着崩れたな」
やまだがギョッとした目で見てきて無言で首元を直してくれる
「ありがとう...」
「よし！いこ‼」
屋台がずっと向こうまで並んでる
何食おっかな〜
色んな屋台を見てたら目に入ってくるリンゴ飴のお店
大ちゃん絶対買うんだよな〜...
リンゴ飴を食べる大ちゃんを思い出して笑みがこぼれる
「いのおちゃん嬉しそうだね♪」
やまだに言われてハッとする
今日はやまだと来てるんだから大ちゃんのこと考えちゃダメだ...
「どれ食おうか悩んじゃって」
いろいろ見て回ってたらふく食べて、そろそろ花火見やすい場所に移動する？って言おうとしたらやまだの姿がなかった
「あれっ....」
電話が早いなと思っていつも携帯を入れてる
後ろのポケットを触ろうとして気付いた。
浴衣じゃん....
終わた
まぁどうせ浴衣返すからやまだんち行くしな...
花火ちょっと見たら帰ろ
そう思ってパッと顔を上げて前を見たら
君をみつけてしまった
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作者名：みー
| 作成日時：2017年3月24日 15時
