君の隣で第2章 (ページ16)

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ktside

「お前下で寝ろよ～！」

「いいじゃん♪昔はよくこうやって一緒に寝たじゃん」

「狭いし暑い‼」

そう言いながらも寄ってくれる山ちゃん
けっこう優しいんだよね

「帰りたくないな～」

夏休みも終盤...明日は飛行機に乗ってイギリスに帰らなきゃいけない。

せっかく光くんやいのおちゃんとも仲良くなれたのにさみしいな...

「まぁあと半年ぐらいだろ！待ってるから...うちの高校に編入してきたら？」

「うん！軽音部入りたいし絶対山ちゃんとこ行く‼」

早く半年経たないかな～

そんなことを考えながら山ちゃんの方を見てみると...

あっ....またあの顔してる...

最近たまにする顔
遠くを見つめて何か考えてるような

「いのおちゃんと何かあった？」

山ちゃんがびっくりした顔でこっちを向く

「なんで？」

「山ちゃんが考えてることなら何でも分かるよ」

「......キッモ」

「ひどい～」

なんていってみたらクスって笑う

良かった笑ってくれた

「いのおちゃんね...好きな人いるけど俺と付き合ってくれてるの。その好きな人には彼女がいて...
俺といて少しは元気になってくれるかなって思ってたんだけど...うまくいかないもんだな」

山ちゃんがポツリポツリと話していく...

そうなんだ...すごく素敵なカップルだと思ったのに...

「山ちゃんがいのおちゃんを想ってやってる事に間違ってる事なんて１つもないと思う。
全部意味があると思うし、きっといのおちゃんの為になってると思うから...自信持ってよ」

「この前のフットサルの時、いのおちゃんが山ちゃんを見つめる目本当に優しかった...」

なんか言っててちょっと涙出ちゃった。
いのおちゃんもきっと山ちゃんの事大切に思ってるよ...

「ありがとう....圭人」

背中を向けてそう言う彼の幸せを心から願って俺は眠りについた。