鈍感な君を好きになった話(inar)

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arside




レッスンの帰り道




電車でいのちゃんと別れて歩いてたらドラッグストアの前でさっきの言葉が蘇った













“なんかいい匂いするし”










匂いね〜...












家に兄ちゃんからもらった香水はあるけどあれは匂いが強いし



ドラッグストアの中を見てるといろんな商品が売ってある






ボディクリームか...



海外のブランドで女物っぽいけど

メンズのやつっていかにもって感じだし匂いもキツイしな〜



ためしに試供品を手につけて嗅いでいくとすごく好きな匂いのものを見つけた






ちょっとだけ...つけてみようかな...





なけなしのお小遣いをはたいて購入

その夜早速お風呂上がりに体に塗ってみた



















次の日






「おはよう」






「あ、大ちゃんおはよう」







今日は朝から校外で撮影




現地集合でちょっと早めに来たらもういのちゃんが着いてて台本を読んでた







「早いね」



「うん。電車混むの嫌だし
だいちゃんここんとこ....」






「ん？」






聞かれて台本を覗き込むと



急にいのちゃんがクンクンと首のところを嗅いできて慌てて離れる








「なに//！？」




「大ちゃんいい匂いする」








「えっ....

あぁ〜かぁちゃんが昨日いつもと違うボディソープ買ってきて

その匂いかな..

自分じゃ全然わかんねーけど」








本当は自分でもけっこう匂う

腕上げた時とか


でもこんなにすぐ効果あるなんて...

いのちゃん鼻がいいのかな










「そうなんだ。

どこのやつ？

俺この匂いめっちゃ好き」





そう言って後ろから抱きついて匂いを嗅いでくるいのちゃん






「もう重いって...//

知らねーよ」







「えーお母さんに聞いといてよ」




「わ、分かったから！」








その後も全然離れないいのちゃん

慣れてるけどさすがに照れる









「やっぱ、大ちゃんのサイズ感いいわ
この感じがしっくりくる」






そう言ってぎゅうーっと抱きしめてくる









そうだろそうだろ！







と心の中で思いながら









「ふざけんな笑

暑い！」









悪態をついていのちゃんを引き剥がした

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