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もうすぐ夏休み
クーラーのない教室は蒸し暑く汗が滴り落ちる
大ちゃんに彼女が出来て1ヶ月が経とうとしてた。
最初は大丈夫って自分に言い聞かせて頑張っていた。簡単に相談できることでもないし、したくないし自分が我慢すれば大丈夫って...
大ちゃんが幸せならそれでいっかって...
でも今までずっと2人で過ごしていた時間が急に全てなくなってしまって、気持ちは大丈夫って思おうとしても、心はついていかなかった...
最近は笑う事にも疲れて、食欲も落ちて夏バテも相まって俺は日に日に弱っていった。
唯一の楽しい時間はやまだと弁当食ってる時だった。
やまだは俺を笑わせようと、どこから見つけてきたのかおもしろ動画をたくさん教えてくれたり、意外と似てるモノマネや手品を披露してくれたり...一体どこに向かってんだこいつ笑
でもそんなやまだの気持ちが嬉しかった
そしてやまだの作る弁当はとても優しい味で食欲のない俺でも毎回完食してた。
大ちゃんの話はあれ以来してないけど、自分のことを知っててくれる人がいるってだけで、とても心強かった。
「おはよ〜いのちゃん今日バイト?」
朝来るなり大ちゃんが俺の席に一直線に来て聞いた。
「いいや〜」
「じゃあ久しぶりに2人で帰らね〜?」
「いいけど...みきちゃんはいいの?」
「うん」
久しぶりの大ちゃんと一緒の時間は本当に楽しかった!この1ヶ月はなかったみたいにいつも通りの2人でバカな話したり...
俺が好きって思わなかったらこうやってうまくいくんだし、このままちょっとずつでもちゃんと友達になれたらいいなって思った。
どんな形でも君の隣にいられるなら...
急に話そうって言って公園に入っていく大ちゃん。
久しぶりに来たけどこの公園こんなに小さかったかなって思ってたら大ちゃんがブランコに座った。
当たり前みたいにブランコにチョコンと座る大ちゃんが可愛くて、思わず笑いながら俺も隣に腰をかける。
夕陽が綺麗で思わず見とれてたら不意に大ちゃんが
「いのちゃん何か悩んでる?」
って聞いてきた。
悩んでるよ...悩んでるけど...大ちゃんにだけは絶対言えないよ
「山田には相談してるの?」
って聞かれて、してるけど...って思ったけど咄嗟にしてないと嘘をついた。
けど、なぜか大ちゃんにはバレてるみたいで...
やまだから何か聞いたのかな...
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作者名:みー | 作成日時:2017年3月6日 20時