君の隣で (ページ23)

今日:5 hit、昨日:9 hit、合計:168,480 hit

22 ページ23

inside

今日はバイト先の近くで何かイベントがあったらしく、こんな時間にも関わらずお客さんが一気に押し寄せた。
こんな事はここに入ってから初めてで、いつもはゆったり流れる時間も今日は1秒足りとも気が抜けない。
レジには長い列が出来、結局2人じゃ回せなくてヘルプでやまだを呼んだ。

「お疲れ～！休みだったのにゴメンな」

お詫びにやまだにジュースと肉まんを奢って急いで帰る支度をする。
けっこう遅くなっちゃったっっ
大ちゃん待ってるかな～

「なんかあるの～？」

山田が肉まんを美味そうに頬張りながら聞いてくる
腹減った～‼

「大ちゃんちでオールでゲーム大会！やまだも来る？」

ぶんぶんと首を横に振るやまだ

「そ？まぁよくやってるからまた都合いい時来いよ♪
あっゆっくり食って帰っていいから～
お先‼」

勢いよく外に出ると土砂降りの雨...

マジか～‼夕方まで降ってなかったじゃん‼って思って呆然としてたらやまだが出てきて傘貸してくれた。
折りたたみも持ってるらしい...
本当出来るやつ‼

お礼を言って急いで帰ると、案の定飯も食わないで大ちゃんが待っててくれた。

「そんなにお客さん多かったんだ‼大変だったね～」

「ほんとやめてほし～！ヘルプでやまだ呼んだしな」

なんて話しながら2人でおばちゃん特製のオムライスを食べる
中のウィンナーには最初ビックリしたけど、これはこれで美味い！

風呂から上がって部屋に籠ってゲームしてたら珍しく大ちゃんが進路のことを聞いてきた。
この前の話が効いたかな...
でもなんとなく元気がなくなった大ちゃんを見て、気分転換も兼ねて飲み物をお願いした。
大ちゃんが席を立った後すぐ、急に光ったと思ったら物凄い音がして俺は頭を抱えて丸くなった！

雷苦手なんだよ～泣
大ちゃん早く戻って‼

「もぉ～大丈夫？」

何かいっぱい持って戻ってきた大ちゃんが座って背中をさすってくれたその時！
第2弾の雷が落ちて俺は思わず大ちゃんに抱きついた。

大ちゃんも抱きしめてくれて、苦手な雷がバンバン鳴ってるけど、この上ない幸せを感じた。
心臓の音がうるさい...
落ち着く大ちゃんの匂い
規則正しい鼓動
ポンポンと背中を叩いてくれるのが気持ち良くて俺はそのまま眠りに落ちた。