玉の夢の中 2 ページ33
玉Side
俺は殴られて顔面は腫れ上がり財布がない
はずだった...
あれ？財布も顔も痛くないしちゃんとある
「あ、あのぉやめましょう、そう言うこと...」
「てめぇ誰だよ！」
不良が怒鳴るけど怒鳴り声を向けてるのは
俺ではない
じゃあ誰だ？
不良が睨んでる先を見る
俺の学校と同じ制服
宮田先輩？
汗だくで今にも消えそうな声で不良と話してる
本当に宮田先輩？俺はあまり接点がないはず
なんで？
「誰だっつてんだよ!!!」
宮「お、俺はこいつの...」
「こいつの？」
宮「俺はこいつの兄貴です！」
玉「え？」
え？え？え？いや声に出ちゃったけど兄貴って
いつから兄弟になったんだよ俺ら
「へ〜兄貴ねぇこいつの変わりにお金ちょうだい」
宮「いや、！その！こ、これで勘弁してください」
宮田先輩が不良にお金を渡す
ってダメに決まってるでしょ?!
何考えてんだこの人は
「あ、おい！まて！」
不良が宮田先輩からお金を奪う前に俺は宮田先輩の手を引き走り出した
そりゃ俺は運動はそんなに得意じゃないし
走り方だっておかしいけどさ
俺1人だけで逃げるなんてできないし何より怖い
あんなところ1人で置いてきぼりにしたらこの人何するかわからないよ！
とりあえず人気の多い繁華街にでる
玉「ﾊｧﾊｧﾊｧ」
急に走り出したから息も上がって辛い
宮田先輩の方を見る
宮「た...ﾊｧﾊｧ玉森くﾊｧんﾊｧﾊｧ」
いや大丈夫か？！この人
息上がりすぎてまともに喋れてないよ
玉「先輩ここで待っててください！
すぐ戻りますから！」
近くのコンビニで水を買う
玉「あ、あのよければどうぞ」
帰らないでくれよ動機を聞きたい
玉「あのどうしてあの時助けてくれたんですか？」
道の端座り込むのは行儀が悪いと思うけどこれはあれだよあれケースバイ
勝手に言い訳をして納得してたら宮田先輩は当たり前のことを言うように答えてくれた
宮「どうしてって...
困ってる人がいたら助けるのが普通でしょ？」
玉「え？」
本日2度目のえ？
そんなこと思う人まだいたのか...
でも見知らぬ後輩を助けるなんてどんだけ人がいいんだよ
宮「あ、やっべもうこんな時間バイト行かなきゃ
じゃあ気付けて！水ありがとう」
そういって俺の手を握ったあと夜の人混みに消えていった
手の平を見ると水の代金があった
どこまで人がいいんだよ
詐欺に合わないか心配するわ
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作者名：ふらわぁ | 作成日時：2018年2月24日 21時
