7話 ページ8
カタカタと担架で運ばれて、少し眠くなる。
『んぅ……』
寝たらこのまま死ぬんでは?
『しは、ん』
師範の手に自分の手を重ねて、指のすき間に指を絡める。
不「大丈夫か?どこか痛いのかァ」
『……うぅん、大丈夫、少し、寝ていい?』
不「駄目だ、我慢しろ」
『えぇ〜』
不「お前ならこのまま死にそうだかんな、寝させる訳には行かねぇ」
『しなないよぉ』
ウトウトして、ゆっくりと喋る。
ごめんなさい、師範、私、風の呼吸使うの辞めるかも
『うぅ』
デコピンされる。力加減はしてくれた。
『いっ』
不「寝るな」
『死なないってばぁ』
不「お前、自分の怪我の程度分かってんのかぁ?」
『……さぁ』
不「肋2本、膝裏が切れてる。あと顔、手とかの細かい傷、腕、足の骨折、それに腹も斬られてらァ」
『え、そんなにぃ?』
不「あぁ、」
『やだなぁ』
不「とにかく起きてろ。ケロッと死なれたら困るしな」
『うん』
手を握ったまんま、蝶屋敷へと運ばれていく。
死にたくないっていうのはずるいよね、私が助けられなかった人も死にたくないだろうに、最低だぁ
不「ほら、もう着くぞ」
『うん』
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作者名:ジャイアント雌ゴリラ | 作者ホームページ:http
作成日時:2020年5月23日 21時