憧れみたいな好奇心 ページ7
1年生は1クラス約40人。合計15クラスあり 私はA組、ライとマナは2つ隣のC組らしい。入学式が始まる前に大きな看板にそう書かれていた。
奇跡的に教室の席は1番左の外の景色が見える側の窓際。なんと後ろから二番目と青春席だ。提出物を後ろから集めろと言われても1番後ろじゃないから動かなくてもいい。最高すぎる。
配布された明日からの予定表と大量の教材を数秒見ては先生の話をBGMに窓の外を眺める。外には同じ制服の生徒がたくさんいた。中には何か髪を持っている人が。恐らく先輩達だろう。大人びた人も見かける。この学校の部活動は大学生高校生関係ないみたいだ。
この学校にして正解だったのかもしれない。平凡な私を変えてくれるのかもしれないと少し期待をしている私がいた。
...
「 それじゃあ皆さんはじめましてということなので短く自己紹介お願いしますっ! 」
配布物の確認や明日の予定を話し終わった先生はそう言った。自己紹介なんて何年ぶりだろうか。中学の時は特に仲がいい子なんていなかったから自己紹介をするのは本当に久々だ。
運が悪いことに私は"き"さらぎと出席番号はかなり前の方な為順番はすぐに回ってくる。何を言うか早く決めないとマズイ。
自己紹介なんて名前と出身地くらいでいいじゃないか。どうして好きな食べ物や教科を言う必要があるのか。それを聞いたところでこれから40人近くの自己紹介を聞くのだから面白いことがない限り頭に残らないだろう。
自分がピンチな時ほどよそ見をしてしまうのは私の悪い癖だ。早く決めないといけないのに私は隣の席の男の子に集中していた。
だって彼は冷や汗をかいているのだから。
よく言うでしょ?
自分よりビビってる人を見るとなーんだ怖くないや。って思っちゃうやつ。
さらに面白いことにその隣の子は入学式ですごい拍手をしている子だった。
これもある意味運命なのかもしれないなんて呑気に考えている私はそろそろ回ってくる自己紹介に緊張感を持った方がいいだろう
" ヤバイヤバイ…!! 自己紹介何言えばいい?!特技とか特にないし……ピンチピンチピンチ誰か助けてッ!! "
" ……私より焦ってる子見ると落ち着いてきた〜 "
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作者名:ぱーぺに | 作成日時:2024年1月25日 17時