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『 おまたせ〜 …… 』
｢ おかえりー、ってどしたん。顔隠したりなんかして ｣
化粧も軽く直し髪も服も整え会計を済ませ外にいる彼らの元へ行ったのはいいものの恥ずかしさに耐えれず顔を両手で覆った。なんだなんだと言いつつ手を掴み無理矢理引き剥がそうとしないあたり彼らの優しさを感じる。
｢ あー、もしかして恥ずかしいとか思ってるんじゃない？ほら、耳少し赤いし。 ｣
『 見ないで！！ 』
｢ 反応からしてそんな感じか…… ｣
｢ とりあえず学校行くよ。はい、これメロンパン ｣
『 ありがとう。これメロンパン代 』
｢ いらんからそのメロンパン代でジュースでも買いや。｣
｢ そうそう。メロンパン代くらい痛くも痒くもないからね。｣
どうやら彼らに隠し事をしても直ぐにバレてしまうらしい。何か癖でもあるのだろうか。今度機会があれば聞いてみるのもいいかもしれない。
先程とは違いゆっくりと彼らの1歩後ろで歩き彼らの話を聞きながらメロンパンをちぎって食べる。3分の1程食べたくらいだろうか。急に彼らは歩みを止め此方を向いた。
急な事だったから私はライにぶつかりよろけたがメロンパンの危機を感じなんとか踏ん張って耐えた。
…
中々話し始めない彼らに少し違和感を感じてしまう。いつもなら私に痛くないか大丈夫かと心配したり鈍臭いなぁと馬鹿にしてからすぐに本題にはいるのに。普段と違う彼らに声をかけた方がいいかと思い口を開いた時に彼らはやっと話してくれた。
｢ Aは昔から可愛ええんやから。もっと自信持ちや ｣
｢ 俺らは絶対Aの姿見ておかしいって笑わないから隠さないでいいよ。ね？ ｣
2人から可愛いなんて言葉は小学生以来1度も聞いたことが無かったから驚きぽかんとする私の口に顔を少し赤らめたライがちぎったメロンパンがたくさん詰め込まれた。なんとか飲み込んだ時には手元にあったメロンパンは残り3口分しか残っていなくて犯人の2人をじとりとみつめる。
｢ んは、マナ早く走らないと鬼に捕まっちゃう！ ｣
｢ 鬼さんまた髪直すことになるけど大丈夫？ ｣
『 髪なんてどうでもいい！！私のメロンパン返してよ！！』
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作者名：ぱーぺに | 作成日時：2024年1月25日 17時
