憧れ ページ16
チャイムが鳴り終わり号令をすれば隣の席の人物はすぐに私に声をかけた。
「 …すみませんでしたッ!! 」
『 ビックリしただけだから大丈夫 ほんとに大丈夫だから土下座しないで 』
こんなに綺麗な土下座をする人は今まで見たことがない。
彼が土下座をしている原因は数学の授業でのやり取りだ。何故か分からないが回ってきた手紙に書かれた連絡先交換しない?の文字に私の時間は思考は停止してしまった。
元の顔が鬼みたいな私だからか彼は私が怒ってるとでも思ったのだろうか。申し訳なさでいっぱいだ。
確かに驚きはしたがそんな怒ることでもない内容だ。本当はOKの言葉と共にアドレスを書こうとしたのだがチャイムが割り込みできなかった。
とりあえずクラスメイトの視線が痛いからしゃがみこみ彼に土下座をしないでくれとお願いをした時だ。事件はまた起こるのだ。
「 Aー 迎えに来…… テツ、お前 … 」
「 テツもしかしてお前女に土下座する趣味持ってんの? 」
「 友達やめようかな…… 」
「 違う違う違う!! みんな勘違いしないで!俺そんな趣味持ってないからね?! 」
『 マナ 、助けて 』
「 俺の幼馴染に手出す奴と思わんかったわ… 」
「 テツお前マジで何してんの?? 」
「 まだ何もしてないから!! 」
「「「 まだァ?! 」」」
『 先生に頼んで席変えてもらおうかな 』
「 如月さん楽しんでない??俺で遊んでるよね?? 」
『 … ? 佐伯くん何言ってるの??』
「 如月さん…… ?? 」
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作者名:ぱーぺに | 作成日時:2024年1月25日 17時