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『 なにこれ。
金属の棒＿＿＿＿＿？？』
目を開けると冷たい何かを握りしめている感覚がした。ゆっくりと目を開け手元を見ると伸ばしていたはずの手で私は30cmほどの金属の棒を握りしめていた。
｢A ｣
『 叶さん。すみません警戒心持った方がいいですよね…… 』
金属の棒を光に当てたり棒の穴から何か見えないかと覗いて見たりしてると叶さんに声をかけられ振り向く。私がいろいろとしている間に近くにいたレオスさんは名も知らない男の人に縄にぐるぐるにされていたらしく助けて下さァいなんて私に向かって言ってきている。
｢ 前魔女について話したでしょ？？あの話覚えてる？ ｣
『 え、まぁ…覚えてますけど……？！これ！！神器ですか？！』
｢ まだハッキリとは言えないけど多分ね。 ｣
メシアが神器を持つとカードを使うことができる。神器を使えるのは神に選ばれた者、メシアだけである。
『しかし神器は…』
「 叶先輩 神器は世界の何処かにあるはずでは？？これが神器なわけ、」
「 そう。神器は9つある。そして過去に魔女狩りがされた日に何故か分からないけれど神器は意志を持ちどこかへ光を放ちながら散らばって…。
今頃きっと何処かに埋まっているか、もしくはもう……ね？ 」
光沢があり外から入ってきた太陽の光を反射するくらい綺麗なこの棒は本当に神器なのだろうか。本で読んだ神器はナイフや鏡、盾などだったのに。
私たちはこの棒が一体何なのか頭を悩ませていた。もし仮にこれが神器だったことも考えなければいけないのだから壊すなんてことはできない。
私以外の人が触れたら何が起こり始めるかわからない。
私たちはこのただの棒に恐怖を感じていた。
そう、たった1人の男を除いて。
「 私に任せればいいじゃないですかぁ。ねェオリバーくん？？そう思いませんか？」
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作者名：ぱーぺに | 作成日時：2023年12月2日 10時
