YOU (ページ12)

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1章エデンの園ページ12

「 Aはやっぱり記憶力が良いね。」

『そう？？』

「うん。なんなら僕より良いんじゃないかな？？」

『それは言い過ぎだよ叶さん』

あれから数年たち私は15歳になった。私と叶さんの2人はこのエデンという国の森の奥深くにある家で暮らしている。

昔と比べ整えられた環境で過ごすようになってからいろんな事が変わった。

ギシギシだった髪は2度見をしたくなるほどサラサラになり肌は赤ちゃんの方にモチモチしている。

そして骨のように細かった体はある程度の筋肉と肉を取り戻し平均くらいにまでいくことができた。

体力も知識もつけばつくほど私の魔力は増えていってるらしい。

水晶を使えば一目で分かるのだが残念ながらそんなものはこの家には無い。
でも少しずつ使える魔法が増えてきているため水晶なんてなくても自分の成長を実感することができるからしばらくの間はいらないかな。なんて

「 A僕街に買い物に行ってくるけど何か欲しいものある？？」

『新しい本…？？強くなるためにはもっと力つけないといけないとだから

うーん… 政治学とか地理学そろそろしたいなぁ』

「ん。わかった。
いい感じのあったら買ってくるね。」

『ありがとうございます叶さん。
あ、今日の晩御飯は何にします？』

「そろそろ新しい本棚も作らないとだね。
え〜… そうだなぁ、じゃあオムライスで」

『まぁたオムライス？？叶さんオムライス飽きないんですか？？まぁ作りますけど…』

「別にいいでしょ〜？？いい子でお留守番してるんだよ？？」

・・・

kne side

「あら、やだまた来てくれたの？？顔が見れて嬉しいわ。ほら、これ持って行きな！！サービスだよ！！」

「そんな…いいんですか？ありがとうございます」

毎回オマケをくれるこの店で僕はもう常連客である。毎回来る度にサービスといい野菜やら果物やら貰うのだが赤字にならないか最近心配だ。

大量の食材や日用品を買えば人気の無い路地裏に行き荷物を魔法で家まで転送させ少し休憩してから彼女のために本屋へ向かった。

途中貴族の娘らしき人達が服屋の前でキャッキャと騒いでいたのだが何かあるのだろうか。まぁ僕には関係ないだろうと無視をするのだった。

早く買って帰ろう。

服屋から少し離れたところにある本屋に到着し僕は中に足を踏み入れようとした時だった。

「 …叶先輩ですよね？」