YOU (ページ2)

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0章ページ2

『本当よ？？ほんとに聞こえたの。
神の声が聞こえたの。』

「同じことを言わせないで。神は私たちを見捨てたと何回言えばわかるのそれは神からの声では無い。
悪魔の声の間違えよ。」

神父様も母も兄も誰も私の話を聞いてくれない。
村の者はみんな私を頭の悪いやつとバカにする。
私は彼らに1度も嘘を話したことがないのに。

「貴方のせいでお父さんもお母さんもお兄ちゃんもみんな村の人からバカにされるの。

もうこれ以上神の声が聞こえんなんてふざけたこと言わないで。」

『 …… はい。』

魔女狩りが行われ150年経った。
たった1冊の絵本では魔女狩りが終わったあと黒い雲に覆われていた空は雲ひとつない晴天となり枯れていた花や木は色をつけ始めていったそう。

私の住む村は田舎と言われるところで都市と比べとても貧しい。それは明日の食料があるかわからないくらい。魔女がこの世からいなくなったのにおかしいね。彼らが私の話を信じないのはきっと十分な食べ物もなくて気が狂ってるからだろうね。

枯れた木達の間から見えるお城

オウサマという人達はきっと今頃ギュウニクという美味しいお肉と温かいスープを食べているんだろうなぁ

たくさんのオヒメサマは素敵なオウジサマと出会いダンスをしているんだろうなぁ、

今にも崩れそうな教会。

教会にある噴水の水はいつ見ても濁っていて汚い。

まるで

「このパンをあげよう」

胡散臭い神父様のように。

" 誰も協会の奥の部屋について知らない "

私の耳には彼の言葉より噂話に夢中だった。