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しのぶ「お嬢さんは礼儀が正しいですね。仲良くなれそうです」
「・・・仲良く?鬼と仲良くしたいんですか?」
私が問いかけると彼女はニコッと笑う
彼女は男を逃すと私に向き直る。
しのぶ「はい。あくまでも、お嬢さんが罪を償うことが出来たら。の話ですが・・・」
私は身構える。こんな小さな少女でも柱だ。相当強いはず。
しのぶ「お嬢さんは鬼の中でも強い方であると感じます。相当人を食べて、殺してきたことでしょう。その分、お嬢さんは罰を受け、罪を償い、新しく生まれ変わるのです!」
私は彼女が話し終えるのと同時に帯を飛ばす。
バキバキ、と音を立てて木々をなぎ倒すが、そこに彼女はいない。
流石、柱。
ふわりと宙に浮き、木の上に立っていた。
しのぶ「もう、ちゃんと聞いていましたか?それじゃあ仲良くできないじゃないですか」
彼女は刀を抜くとこちらに向ける
・・・不思議な形の刀だ。あれで頸が斬れるの?
「最初から仲良くする気ありませんよね。目が常に怒ってます貴方。」
彼女がピクッと反応したように見えた。
が、すぐに私に向かって飛んでくる。
その動きを止めようと帯を飛ばすが、ひらひらと彼女はかわしてくる
「すごい。やっぱり貴方強いのね」
しのぶ「お褒めいただき光栄です」
その言葉を響かせると、目の前から彼女が消えた
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