＂仮同居生活＂ 3 (ページ10)

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目の前ですやすや眠る陽翔

さっきまで夜泣きが酷くて、
最近夜泣きなんてしてなかったから安心してたんだけど

慣れない環境だからなのか

いやって言うことも無くて少し子供返りしてる。

ずっと携帯の電源落としてるんだけど、

ここ数日樹くんと離れて
もしかしたらって思っちゃう私がいて。

浮気してるなんて本当に思ってた？

んーん、
自分に自信がなかったの。

肌もボロボロで、

髪だって綺麗にしてないし服だってすぐに動けるような服装

樹くんの好きな綺麗なお姉さんに程遠い。

｢ …… 本当に、何してるんだろ私｣

勝手に不安になって、

最終的には全て樹くんのせいにして逃げ出して。

だけどあれは

今の私にとってすっごくぐさっとくるものばかり、

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｢ひなくん、お外行こっか？｣

少しおもちゃは持ってきたんだけど、

陽翔も育ち盛り真っ最中

外に遊びたいに決まってる

｢今日なに食べよっか～、
あ、ひなくんの好きな …… っきゃ、｣

手を繋いで歩いてたら、

急に後ろから腕を引かれさっき歩いてきた方向にまた逆戻りさせられる。

｢離してっ …… 誰ですか、！！｣

？｢ごめん、
君のことちゃんと樹の元に返さないと｣

樹？ってことは樹くんの知り合い？

ガタイのいい男の人、

顔を見た事もない人に腕を引かれ

陽翔は抱き上げたけど、

腕の中で不思議そうに私を見つめる陽翔。

？｢ほら乗って、｣

｢ …… 誰ですか、｣

？｢タクシーの中で話すから、｣

誰かわからないけど、

運転手さんを待たすことも出来ないしここで立ち止まってる訳にも行かない。

素直に乗り込むと

後ろから男の人も乗り込んでくる、

まだ心の準備が出来てなくて、

どんな顔で樹くんに会えばいいのかわからない