＂仮同居生活＂ 3 (ページ19)

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｢樹 …… くん？｣

　

　

陽翔をぎゅうって抱きしめて

ただ一点を見つめている樹くん。

　

　

樹｢ …… だぁあ！もう！俺のライバル！！｣

｢ …… へ？｣

樹｢俺の永遠のライバルなの、あいつ｣

　

　

　

てっきり怒られるんだと思ってたら

何を思ったことか変なことを言い出した樹くん。

　

それに叫んだ声にびっくりした陽翔は

必死に腕の中から抜け出し私の後ろに隠れた。

　

　

　

樹｢結婚した今でもまだ嫉妬するなんてばかばかしいけど、

お前が1回好きになった人だろ？そんなのきっといい人に決まってる｣

｢ …… ふふ、嫉妬してくれたの？｣

　

　

　

最後に言ってたこと

そんなの絶対思ってないはずなのに、

　

　
嫉妬してるって言ったことが恥ずかしくて

私にそう言ったんだよね？

　

　

　

でも大丈夫だよ樹くん。

　

　

そっと樹くんの背後に周り

後ろから優しく包み込むように抱きしめる。

　

初めびくってした樹くんだけど、

すぐに受け止めてくれてふふって微笑んでくれた。

　

　

　

｢私ね？樹くんのことだいすきなの、｣

　

　

知ってる

　

なんて得意げに言う樹くんも、

この体制やだって

くるって器用に体の向きを変え今度は樹くんが私のことをぎゅうって抱きしめてくれるところも、

　

　

全部全部がだいすきなの。

　

　

　

樹｢俺が陽翔、どっちが好き？｣

｢えーー、それは迷うなあ、(笑) ｣

　

　

なんで即答で俺じゃないの！って

　

またあからさまに口のほっぺを膨らませ拗ねてる樹くん。

　

　

｢陽翔は私たちの子供として、
ちゃんと愛してあげたいしそばにいてあげたい。

　

だけど樹くんは、

　
1人の女として樹くんのそばに居たいの。｣

　

　

そう言うと

わかりやすく耳を赤く染めて

　

うるせえ、なんていう樹くん。

　

　

今度は私たちが抱き合ってるから

拗ねてる陽翔。

　

すぐに拗ねちゃうところは

パパに似ちゃったのかもね？ (笑)