＂仮同居生活＂ 3 (ページ11)

今日:3 hit、昨日:18 hit、合計:199,394 hit

# 11 ページ11

.

樹 side

深澤｢ほら、せっかく舘さまが作ってくれたんだから食えって、｣

樹｢ …… いらない、｣

宮舘｢彼女がまた戻って来てくれた時、
心配しちゃっていいの？｣

Aがいなくなって数日、

俺は昔からそんなにご飯を食べる方じゃなかったけど

ますます食欲が湧かず

みんなが心配するくらいの領域に達してしまった。

深澤｢なあ、大丈夫だって｣

樹｢ …… もう帰っていい？
岩本くんに宜しく伝えておいてよ｣

朝無理矢理ふっかの家に連れてこられ、

ふっかと岩本くんが心配して

料理上手な宮舘くんを連れてきてくれて、

この前ケーキ買ったぶりなんだけど

…… ごめんなさい、俺食べる気しない

樹｢ …… じゃあな、｣

深澤｢だからお前食べろ …… 岩本｢ちょっといいかな｣

俺が出ようとドアノブを掴もうとすると

反対に扉が開いて岩本くんが帰ってきたんだけど、

樹｢ …… え、なんでっ、｣

その後ろには

ずっとずっと会いたかったAと陽翔の姿。

陽翔｢ぱぁっ、ぱ！｣

樹｢ …… え、ぱぱって、｣

イマイチ状況が掴めず、

＂ぱぱ＂って呼ぶ陽翔を抱きしめて

そして気まずそうに俯くAに目線を向ける。

樹｢ …… Aっ、｣

そう呼ぶと、

数日ぶりに見るAの瞳。

うるうるしていて

不謹慎にも可愛いって思ってしまう。

深澤｢ね、陽翔くん？
今から岩本くんが遊んでくれるらしいから公園行かない？｣

岩本｢ええ、舘さんもどう？｣

宮舘｢じゃあ3人で行こうか｣

｢え、ちょっと …… ！｣

深澤｢ Aちゃんはやらないといけないことがあるんじゃない？｣

人見知りを一切しない陽翔は

嬉しそうにふっかの手を繋ぎ家を出ていった。